ICHIROYAのブログ

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ホーム3DプリンターCubeで、製造開始!



注文したのが11月19日。
Fedexの荷物が到着したのが11月27日。
わずか、8日でアメリカから「未来」が到着した!

(過去記事1)*乗り遅れるな! ホーム3Dプリンターが生む新たなゴールドラッシュに
(過去記事2)*未来を買う! Cube 3Dプリンターを注文した!


ドキドキしながら、さっそく箱を開ける。
ちょっと安っぽい質感だけど、ともかく、たしかに、未来を感じさせるフォルムの本体が出てきた。
 

 

英語だけどスタートにあたって、詳しい説明書がついている。
それを見ながら、設定。
写真は、ノズルと台の間隔を設定しているところ。
紙を2つに折って、ノズルと台の間にはさみ、ぎりぎりひっかからない程度の間隔にする。
また、本体のディスプレイに表示される番号を、Cubeのサイトに登録し、本体をアクティブ化する。
本体は良いデザインだけど、表示されるディスプレイは、デザイナーの手がかけられていないようで、使いにくい。

 

さて、順調に設定をすすめていたら、ディスプレイに下記のような表示が出て、先へ進めなくなってしまった。
「Cube Tube をプリントジェットから引き抜け」と。
しかし、まだ、 何にもしていない。
何もさしていない。




降参である。

初期不良なのではないか、と大きな不安が頭をもたげる。
アメリカの本社のサイトから直接買っているので、送料も高いし、初期不良とわかってもらうのも大変だ。
暗い気持ちで、メールを書く。
よりによって、初期不良か・・・ふて寝する。

翌朝、ちゃんと、返事が来ていた。
いったん、カートリッジを装着して、そのあとで、カートリッジを取り除いてくれ、とのこと。初期不良ではなく、そういうものだ、と。
おい、それなら、説明書にそう書いておいてくれよ。

カートリッジというのは、大きな巻尺のようなもので、先から緑の棒状のものが出ているものだ。
プリントアウトされる樹脂の材料は、液状か粉状のものを想像していたのだが、この棒状のものが、巻尺のように、円形の入れもののなかに、巻いて収納されているのだ。
これの先をプリンタヘッドのある部分に差し込む。
プリントするときに、それを熱で溶かして、液状にするのだ。

 

 

カートリッジを差し込んで、外してみたら、おっしゃるとおり、その表示は消え、説明書にある手順に復帰することができた。
カートリッジがちゃんと収まると、にょろにょろとプリンタヘッドから細い棒状のものが出てきた。
写真の上が、挿入前。下が出てきたもの。
つまり、この細さで、描けるものを、積み上げる形になる。
 




台には同梱されていた糊のようなものを塗る。
これを塗らないと、作成物が台に付着して固まってしまうのだろう。 

 

 

いつも使っている2Dプリンターの上に、3Dプリンターをおいて、プリント開始!
まだ、プリントしたいもののソフトを選んで、というようなことはできないので、ともかく、説明書にあるとおり、USBメモリにあるものをそのままプリントアウトする。
何ができるか、わからない。
 

 

 

マシンの動きを見ていると、たしかに、これは、「プリンタ」なのである。
薄い層に切った立体の水平断面の図を、一枚一枚プリントすることで、立体になっていく。
一枚一枚はとても薄いので、見ているあいだに、立体ができてくる実感はあまりない。
それにして、このマシンはかわいい音をたてる。
昔のSFに出てくるロボットたちがたてるような音なのだ。


 

 

最初はこんな感じで、少しづつ厚くなってくる。
いったい、これは何になるのかな。
ワクワクがとまらない。 

 

 

1時間経った頃。
厚みが1cmぐらいになる。 



しかし、そろそろ晩御飯とラブの散歩に帰らなければならない。
いったい、何時になったら出来上がるのか。
ディスプレイの見方がよくわからないのだが、どうやらこの表示の意味は、

完成までの総時間6時間39分。残り時間5時間6分。

というように読める。
左の高さの表示は意味がわからない。インチだとすると、高さ88.75インチは34.6cmにもなり、そんな大きなものが出来上がるとは思えない。

ともかく、あと5時間、このまま待つわけにはいかないので、そのまま放置して、家に帰ることにした。
 

   

そして、今朝のCubeくんの勇壮がこれだ!
Cubeくんが一生懸命作っていたのは、未来デザインのサンダルのオブジェであった。

 

ディスプレイには、「印刷終了! 8時間24分」との表示が。
待たないで良かった。

 

 

 

このサンダルは、Cubeのサイトで見たことがあり、履けるものと思っていたが、想像よりずっと小さいものだった。
 

 

 

全体に、層を重ねてできる筋が入っている。



細部はこんな感じ。
プリンタヘッドの動きを仔細に見ていると、熱されてドロリとなった樹脂が射出されて層の上にのせられていくところが見える。
ヘッドが射出をやめて、次の射出ポイントに行く時に、ヘッドが上がるのだが、その時、液状の樹脂の最後の部分が、ほんの少し、立ったようになることがあり、そのため、細部がこんな風になってしまうのだ。
 




こうして、実際に使ってみると、やはり、いろいろ感じることが多かった。
このCubeというマシンが、いまできることと、10年後のホーム3Dプリンタができることはわけて考えてみる。

将来のホーム3Dプリンタは、いまの2Dプリンタのように、スキャナもついたものになるだろう。
それで、たとえば、こんな使い方になるんじゃないだろうか。

プラスチック製の電話の受話器を落として割った。
その割れた部品を外し、ボンドで仮止めして、ホーム3Dプリンタに入れてスキャン。
そして、新たな部品をプリントアウトして、それを受話器に戻す。

ソープディッシュやiPhoneカバーなどのプラスチック製品。
店に買いに行っても、ネットでも買えるが、デザインだけ買って、家でプリントアウトしたら、もっと安くなる。
たとえば、フランフランは実店舗があり、ネットショップもあり、さらに、フランフランDATAみたいなデザインDATAの販売のみのサイトができるのかもしれない。

店にないような特殊なデザインのものは、デザインを買って、プリントアウト。
たとえば、模型やフィギュアなどのメーカーは、金型不要となるので、商品の巾が無限に広がる。

印鑑やネームプレートなど、パーソナルなデザインが必要なものは、ホーム3Dプリンタでつくるのが便利。

複雑な形のプラスチック製品をつくるのにも便利だろう。たとえば、Cubeでも売られているこういうギターの形 は、金型から作るより、断面を積み上げていく3Dプリンタのほうが容易なのだと思う。オブジェやアート以外に、どんな使い道があるのか、まだ、わからないけど。

そして、いまは材料の色=制作物の色で、いわば、モノクロだけど、将来的には、2Dプリンタのように、カラー印刷になる。
そうなったときには、さらに用途はひろがるだろう。


空想は広がるが、さて、さて。
このCubeの今の性能でできて、面白いことは・・・
これで僕が何かを作って売る、というより、何か面白いもの、日本ならではのデーターをつくって、全世界に向けて販売する、というほうがわくわくするのだが・・・

さて、何をしようか!?

 

 


*追記(その後)

最大級のワクワク続く! (ホーム3DプリンターCube用のSTLファイルをつくる方法)


エロがネットを、ガキが3Dプリンタを、我らに!

*ホーム3Dプリンター用に3Dファイルをつくる方法~苦戦中