ICHIROYAのブログ

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課長の財布(泣くなサラリーマン)

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着倒して直して着倒してこんなになりました~襤褸



僕はびんぼーな家に育ったが、課長時代ほど、お金に困ったことはない。

会社経営者の知人が、銀行でお金をだそうとATMに並んでいる時、大金をおろしているひとを見て、そいつを奪って逃げたい、と本気で考えたことがある、と言っていた。
幸い、独立してから、そこまで追い込まれたことはないが(ありがとうございます!皆さんに支えられているおかげです!)、課長時代には、500円のビデオレンタル代を、僕の小遣いから出すか、家のお金から出すかで、大げんかをしたことがある。

20日過ぎで、財布には、1000円も残っていなかった。
休みの日に家でいっしょに見るんだから、家の財布から出してよ、と僕。(心の中で)
駅に着いたのが、バスがない時間で、迎えに来てあげたのに、そんな細かいこと言うのと、嫁。(たぶん)
しかし、いま500円を払ってしまったら、あと数日のお昼ごはん代がなくなって、死んじゃうかもしれないんだよ、と僕。(口には出さず)

500円を巡って、車中は氷ついたのだった。

それほど、課長時代は苦しかった。

小遣いは、人並みに、5万円。

他人さま、はどうなんだろう。
ちょっと調べてみた。

新生フィナンシャルのサラリーマン小遣い調査(2011年) によると、

サラリーマンの平均のお小遣いは、 36,500円

である。
なんと! 
しかし、それは全世代のことである。
課長になる40代が、そんな金額ですむはずがない。
世代別に見ると、

40代サラリーマンの平均のお小遣い  33,500円

なんと、なんと!である。
40代サラリーマンのお小遣いは、全世代のなかで最低である。

じゃあ、僕の5万円は、貰い過ぎだったのか?
僕は驚いて、2002年の40代サラリーマンの数字を見た。

2002年の40代サラリーマンの平均のお小遣い  53,900円

おお、やっぱり、僕の小遣いは、人並みだったのである。
それが、ここ10年で、なんと(きょうは、「なんと」が最頻出語です)、2万円も下がってしまっているのである。

誓って言うが、5万円でも、生涯で、もっとも、びんぼーで、ポケットの隅の1円まで、大事に大事に使って、ほんとうにお金に困っていたのである。
世の奥様がたよ、この数字を見て、3万5千円も与えておけば、旦那は十分と油断していたら、旦那さんは、いつか銀行強盗をする。

いま一度、資料を確認したが、この金額は、「昼食代含む」である。
当時の僕の財布事情とぴったり合致する。

なるべく、毎日、お昼は、社食で食べる。300円。
食後に、コーヒー。朝、夕の休憩にもコーヒーを飲むが、それも社食か自動販売機。100円x3=300円。
帰りに、夕刊フジかゲンダイを買う。 120円。
それらを合計して、720円/1日。 月、23日出勤として、それだけで、720円 x 23 = 16,560円である。

さて、しかし、いつもいつも社食というわけには、いかないのである。
僕の場合は、事務所が社食と15分ぐらいの距離にあり、仕事がおしてくると、往復30分が惜しくなり、ついつい、事務所近くで済ませてしまう。

その場合、コーヒー代を加えれば、軽く1000円は超えてしまう。
月7日、そうしてしまうとしたら、300円 x 7 = 2,100円 (ここまでの累計 18,660円)

そういったとき、たいてい、部下数人もいっしょになる。
でも、もちろん、部下にお昼をおごったりはしない。お昼は出せないのは、部下たちもわかっているので、やり過ごしやすいが、そのあとのコーヒーはちょっと微妙である。
一応、一部上場企業の名前と課長と肩書きのある名刺を持たされている身である。
部下にコーヒーのひとつもおごってやれないのか。
やれないのである。
300円 x 5 =1,500円 をもってやることにすれば、1,500円 x 7回 = 9,500円 の出費の覚悟が必要になる。
だせるわけがないではないか。
そうして、恨めしく、自分の近くに置かれた勘定書を、チラチラみながら、部下たちとまずいコーヒーを飲むのである。

で、もちろん、毎日、まっすぐ帰れるわけがない。
同期、同僚、上司などとのつきあいの酒宴が、月に何回かは、必ずある。
もちろん、みんなお金がないから、高いところには行けないが、どうしたって、1回3,000円はかかる。
その付き合いを、月7回。 3,000円 x 7回 = 21,000円 (ここまでの累計 39,660円)

課長ともなれば、お付き合いがある。
いくらお金がなくても、かわいい部下たちが最高の仕事をしてくれたら、どかんとおごってみせて、労に報いなければならない。
また、もし、かわいい部下たちが、失敗してしょげていたら、連れだして、酒をかわして、励ましてやらなければならない。
これをワリカンにするには、相当な覚悟が必要である。
普通の課長は、そこまで鉄面皮になれないので、なるべく安い店に連れていき、ちゃんとおごってやる。
6,000円 x 2回 = 12,000円 

ここまでの累計 51,600円

冗談ではないのである。
こんな慎ましい生活をおくって、すでに予算オーバーである。

どこに、話題のビジネス書を買うお金があるのか。
どこに、週刊誌を買うお金があるのか。
どこに、好きなジャズのCDを買うお金があるのか。
どこに、最低、1回1万5千円はするゴルフをするお金があるのか。
どこに、遠くにドライブに行く高速代やガス代があるのか。
どこに、新地へお金があるのか。
どこに、遅くまで飲んで、タクシーで帰るお金があるのか。


しかし、僕がこういうびんぼーな生活を送っていたのは、小遣い5万円時代の話で、いまは、小遣い3万円時代なのである。
サラリーマン諸兄、とりわけ、死ぬほど働かされ、上司からはどやされ、部下からは突き上げられ、家に帰っては、親のことや子供のことで悩みのつきない、課長の皆さんのことが、僕は心配である。
どこをどう削って、3万円強でやっているのか。


僕が課長の皆さんになりかわり、奥様に宣言しましょう。

おい、33,500円じゃ、足りないんじゃ!
増やしてくれないなら、銀行強盗やってやるぞ!
なんだ、その顔は!
そんなに言うなら、もっと稼いで見せてよ、って言いたいのか!
言いたいのか?!
・・・
わかりました。

でも、でも、泣くなサラリーマン。
泣くな、課長よ。
あなたの気持ちは、よくわかっています!
あなたこそが、この日本の毎日を、支えているんです!

 

 

 (*びんぼーな家に育った話はこちら