プチ炎上日記 PartI
炎上するのは怖い。
だけど、多くのひとに読んで欲しい。
熟練の書き手(*1)なら、あえて、そのコーナーぎりぎりを狙って書く。
賛否のコメントで盛り上がり、多数のはてブ(*2)がついて、アクセスが急増する。
そしたら、たいては、Gunosyという情報提供サイトに紹介され、場合によっては、Gigazineとかからもリンクを貼ってもらえる。
さて、僕は、「コーナーギリギリを狙って投げる」などという芸はない。
だれをもdisらないように(*3)、細心の注意を払って記事を書き、ドキドキしながら掲載する。
ところが、いくら注意していても、誰かのココロに火を点けてしまうことがある。
そういう場合、意図しないプチ炎上(*4)となる。
ぼくの分類では、たくさんの共有を得ることのできた記事は、3つに分類される。
(1)炎上
(2)プチ炎上
(3)白炎上
(1)の「炎上」は言葉そのままに、多くの批判が集まり、あるいは、「馬鹿がこんなこと言ってる!」みたいな拡散をする場合だ。
怖い。実名で書いているとほんとうに怖い。酒を飲みながら書く凄い人(*5)もいるが、やっぱり、シラフで考えたら、僕は怖い。
炎上したら、実社会でも燃え上がり、すべてを失う可能性がある。
(3)の「白炎上」は、非の打ち所なく、共感と賛意が集まって、広く拡散される場合だ。もちろん、みんな、そういう記事を目指している。
だけど、「白」であり、かつ、多くの人のココロにクサビを打ち込める書き手は稀だし、そういう書き手でも、毎回毎回そういった記事が書けるものではない。
(2)の「プチ炎上」は、賛意と反発をともに巻き起こすもので、コーナーギリギリを狙って投げてそれがヒットした場合も、そういう反応になる。
僕の場合、まったく意図しない反発がわきおこって、そこそこ拡散されてしまう場合を「プチ炎上」と思っている。
だけど、「賛意」「批判」の両方に、炎上ほどのチカラはないので、ほどほどに拡散して収まる。
はてブの数で言うと、100前後から300ぐらいかな、と思う。
で、僕もこの「プチ炎上」を何度か経験した。
本人は、あくまで安全圏を狙って書いているつもりである。
しかし、プチ炎上してしまう。
配慮が足りないのか、馬鹿なのか、時代遅れなのか・・・理由はそれぞれの記事に、そして僕にあるのだろう。
プチ炎上したら、バクバク、その日は一日気が気でなく、仕事も上の空気味になってしまう。
はてなブックマークのトップページに出たりすると、ああ、早くそこから下ろして静かにさせてくれ、と念じる。
ところが、そういう場合、たいてい、Gunosyにも紹介されたりして、また、どっとアクセスが増え、冷や汗がさらに流れることになる。
【緊急情報】世界的に有名な超能力者ロンバード氏が日本の自然災害を予言!「今後2~3ヵ月くらいに日本で自然災害が起こります」 | ロケットニュース24はてなブック...
最初の経験はこの記事。
超能力者の予言が気になって調べてみたら、信用できそうにないとわかったので、元記事とともに紹介した。
「そんなことはわかっている! 幽霊なんていないと、マジに言う馬鹿がどこにいるか!」とプチ炎上。
でも、Gigazineさんも紹介してくれたんだよ・・・とほほ。
空気読めずにすみませんでした。、
これぞ、未来の自転車だな、と感心させられるプロジェクトが、アメリカのクラウドファウンディングサイトKickstarterで、話題になっている。(こちら)70,0...
自転車のハンドルをウィンカーやライト、速度計にし、またスマホとも連動して盗難防止やナビにもなるというハンドルを紹介。
「こんなもんは、自転車のフューチャーじゃない!」という意見でプチ炎上。
はい、普段自転車乗ってないんで、よくわかりません。
ネット上で何度も繰り返される、定番の二項対立的な話題がある。「厳しい仕事に鍛えられて、人間は成長する」VS「厳しい仕事を我慢しても成長なんてしない」「英語は必要...
世界地図に様々な物語(ストーリー)を重ねた新しいサイトMaptiaという試みに感動して紹介。
そのフリとして、「世界を旅すると人生観が変わる」と書いた。
この「変わるvs変わらない」は、繰り返し議論される定番。
しまったとおもった時には時遅く、肝心のMaptinaの紹介よりも、この部分でプチ炎上。
何気なく使っている言葉、「木漏れ日」。日本人なら、誰だってその意味は知っている。念のため、Wikiで調べるとこうある。木漏れ日(こもれび)は、森林などの木立ちか...
そのMaptiaさんのブログに、翻訳できない世界の洒落た言葉が11個紹介されていて、それが面白いので紹介。
並列で紹介するより、「日本人」の言葉に重点を置いて紹介したほうが、インパクトがあるかなと思い、日本語の「木漏れ日」を先に紹介して、後半で、いやそれだけでなく、それぞれの言語にはこんなに素敵な言葉があるんですよと書く。
我ながらいい構成だなと思っていたら・・・
これまた、前半部分のせいで、プチ炎上。
「タイトルだけで気持ち悪!読む気もしない」とか、「筆者自身が言葉を大事にしていない感じ」とか、さんざん。
思わず寝込みそうになる。
僕は会社からドロップアウトしてしまったが、組織に属していて良いことのひとつは、素晴らしい上司に恵まれて、その薫陶を受けることだろう。しかし、残念ながら、素晴らし...
会社に19年勤めても、ほんとうにデキる上司にはそうそう巡り合うものではない。そこで、デキる上司っていうのは、こんなに凄いんだよ、と書いた。
何人かの薫陶を受けた上司の方々の話をミックスして書いたのだが、書いている途中で、苦しかった日々を思い出し(デキる上司の下で働くのは激務です・・成長できるけど)、ついつい愚痴と嫌味が入ってしまう。
おかげで、「これはネタなのか?意味不明」という意見多数。
「こんな人をデキるというのはもうやめよう」という意見が、胸に刺さる。
「オレって、すでに過去の人間?」ひょっとして、「老害ってやつ?」
ついに、寝こむ。
同期で入社する。仕事で張り合いながらも、ある時は理想を熱く語り、飲みにいって馬鹿げたことをし、愚痴をこぼしながら、支えあって生きていく。しかし、ある時から、出世...
同期の部下になってしまう場合だってある。
というか、トップの一握りの人以外は、結果的にそうなってしまう場合が多い。で、そんな場合、どうやってココロの整理をつけたらいいのか。
知人の例を紹介して、穏当なことを書いたと思ったら・・・
「ちっせい、やつ!」とプチ炎上。
はい、「ちっせいやつ」ですみません。
ちなみに、「ちっせいやつ」もそこそこいるようで、ガジェット通信に転載いただく。
それにしても、「プチ炎上」は心臓に悪い。
これからは、「プチ炎上日記PARTII」を書かなくてもすむように、がんばります!
*1 たとえばワル子さん
*2 はてなブックマーク~まだお使い出ない人はぜひ使ってみてね!楽しいですよ。で、もちろん、僕の記事も面白いと思ってもらえれば、はてブしてもらえたら、喜びます!)
*3 disる:批判する・悪口を言うの意味
*4 ポナコさんの言葉拝借
*5 ヤマネさん
photo by Jan Truter