「黒豹とコミニケーションする信じられない話」がやっぱり信じがたい件
人間は動物とコミニケーションできるのだろうか?
犬とのコミニケーションが成立することはわかっているが、たとえば、トラとか象とかクジラとかと。
The incredible story of how leopard Diabolo became Spirit - Anna Breytenbach, "animal communicator".(豹のデイアブロがスピリットになった信じられない話~アンナの”アニマル・コミニケーション”)
去年の11月にアップされ30万回以上視聴されたこの動画を見て、びっくりした。
英語で字幕はなしなので、要点しかわからなかったのだが、このアンナという南アフリカに住む女性は動物とのコミニケーションができるという。
この黒豹はヨーロッパの動物園から連れて来られて非常に苛立っており、誰にでも唸りをあげて威嚇していたという。夜の寝場所の檻にこもって、一歩も外には出なかった。
アンナが檻の外から目でコンタクトをとって、ディアブロと名付けられたこの黒豹と心の対話をおこなった。
ディアブロの飼育員も、最初は、彼女が語るディアブロの気持ちを信じなかったが、アンナが知るはずもない事実(「自分と一緒にいた二匹の子どもたちはどうなったのか?」)を訊ねられて、彼女がたしかにディアブロとコミニケートしていると確信した。
ディアブロは「diabolical(悪魔の)」や「dark(闇)」「black(黒)」などに通ずる自分の名前が気に入らないので変えて欲しい、ということまで彼女に伝えた。
ディアブロの名前はスピリットに変えられた。
そして、スピリット(ディアブロ)はその日から外に出るようになり、そこでの生活を受け入れ、人間に牙を剥くことは辞め、リラックスするようになった。
うむ。
あなたには、この話、信じられますか?
おおよその内容は上に書いたようなことなので、ぜひ動画を見て欲しい。
アンナさんには悪いが、もちろん、信じられない。
部分的になにがしかの真実、たとえば、アンナさんの視線がこの黒豹の苛立ちを鎮めたというようなことはあったかもしれない。
凡人でも、自分の飼っている猫となにがしかのコミニケーションはできるのだから、アンナのような女性がこの黒豹といくらかはコミニケーションをとれても、さほど不思議ではない。
だけど、アンナが知らないはずのことを黒豹から聞いたってことや、とくに、名前が気に入らないってくだりは、受け入れがたい。
しかし、動画で見るかぎり飼育員の方たちはアンナさんを信じきっているようだ。
アンナさんはプロのアニマル・コミュニケーターであり、こちらに彼女のウエッブサイトがある。
彼女にそんな力が本当にあるのなら、科学的な実証実験を受け入れて欲しいものだ。
しかし、動画のもつチカラは大きい。
ステーキを食べるときには、とうぶん、この黒豹の眼を思い出すだろう。