ICHIROYAのブログ

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自然を愛する繊細な日本人が誇るべき「木漏れ日」という言葉。英語には該当する言葉がない!

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 何気なく使っている言葉、「木漏れ日」。
日本人なら、誰だってその意味は知っている。
念のため、Wikiで調べるとこうある。


木漏れ日(こもれび)は、森林などの木立ちから太陽の日差しが漏れる光景のこと。「木洩れ日」とも書く。

 

ところが、外国人、とくに英語圏の人たちは、この「木漏れ日」という言葉の意味を知ると、その言葉に驚き、そうやって自然を切り分ける日本語のチカラを賞賛してくれる方もいるようだ。
「木漏れ日」に、正確に対応する英語の単語は存在しないのだ。
で、「木漏れ日」をさして何かをいいたいとき、英語圏の人たちは、たとえば、長々とこう言わなければならない。

sunlight filters through the trees - the interplay between the light and the leaves.


このことを今日知った。
何回か紹介しているMaptiaのブログの最新記事でだ。
日本人として、なんだか、とても誇らしい気分になった。
おそらく、自然を愛して、四季の移ろいに密着して生きてきた日本人が、当たり前のように、自然現象を切り分けて認識している日本語の言葉のなかには、「木漏れ日」だけでなく、ほかにもたくさん、英語圏には対応する単語のない言葉があるに違いない。

ところで、その記事は、

11 Untranslatable Words From Other Cultures( 翻訳できない異文化の11の言葉 )

というタイトルで、「木漏れ日」以外にも、10の各国の単語が紹介されている。

 1) ドイツ語: Waldeinsamkeit 森の中でひとりぼっちでいる気分
 2) イタリア語: Culaccino  テーブルについた冷たいグラスの跡
 3) イヌイット語: Iktsuarpok 誰か来たかもしれないと思ってついつい外を見に行ってしまう気持ち
 4) 日本語: Komorebi
 5) ロシア語: Pochemuchka  あまりにたくさんの質問をするひと
 6) スペイン語: Sobremesa  食事を一緒にした相手と話し足りなくて、食後に話し込む時間
 7) インドネシア語: Jayus  あまりにも面白くないジョークを言うので、ついこちらが、大声で笑うしかないようなひと
 8) ハワイ語: Pana Po'o   なにかを思い出そうとして思い出せないときに頭をかきむしったりする動作のこと
 9) フランス語: Dépaysement  なにか自分の国のものではないっていう雰囲気、感じ
10) ウルドゥー語: Goya  いいお話だけど信じられないっていう気持ち
11) スエーデン語: Mångata 月明かりが水面に輝いて道のようになっているさま

こうしてみると、ほかの国の言葉にも、それぞれ、特別な、素晴らしい言葉があることがわかる。言語の数だけ、自然や気持ち、世界を、独特のやり方で切り分けて、認識しているのだ。
ドイツ人はさすがに思索の好きな国民のように思えるし、イタリア人の食のシーンに関する仔細な観察に微笑ましくなる。
エスキモーは、雪と氷に閉じ込められた生活が、いかに寂しいものかよくわかるし、のんびりしたハワイの人たちが、「鍵どこにおいたっけ?」と頭をかきむしっている姿が思い浮かんで楽しくなる。
自然観察が鋭いのも、日本人の専売特許ではなく、スゥエーデンの人たちが、月明かりの道を海上に見て、それに名前をつけて使っているということに驚く。


他国の言語を学ぶということは、このようなそれぞれの世界観を学ぶということなのだな、と改めて理解した。
もちろん、英語ですら、四苦八苦しているのに、さらに外国語を学ぶ能力は、僕にはないけれど。
彼らが言うように、世界の普通の人たちの物語を読めば、彼らの世界観を、ある程度、知ることはできるに違いない。

*上記のブログページには、すべての言葉に楽しいイラストもついています!
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(2013・8・24追記)
Twitterで、@kouto_coil さんより、教えていただきました。
ありがとうございます!こちらのほうが正確のようです~

インドネシア語のJayusは、親しい間柄において、つまらない冗談をいう人に対して「さむっ!」「くだんねー!」という返しとして使う言葉。 文脈によっては単純に「冗談」という名詞にもなるし、形容詞として「つまらない、くだらない」という意味にもなるようです。」