タブレットやスマホだけで本を読む子は、読書力のない大人に育つ危険があると判明!(イギリス3万人の調査)
by ~Brenda-Starr~
子供には、ipadやKindle,スマホなどを与え、本もダウンロードして買えるようにするだけではなく、本を、実物の本を与えたほうが良いらしい。
8歳から16歳の34,910人の子供を調べた、最近のイギリスの研究で、明らかになったことが、興味深い。
まず、こんな風に、子どもたちは実物の本から遠ざかりつつある。
*39%の子供は、電子機器で毎日、本を読む。毎日、実物の本を読む子は、28%
*52%の子供が、電子機器で本を読むのが好きと答え、実物の本を好きと答えたのは、32%に過ぎない
そして、毎日、電子機器で本を読む子と、実物の本を読む子の違いを調べたところ、
*電子機器で本を読む子より、実物の本を読む子のほうが、読書の能力が顕著に高い(15.5% vs 26% )
*電子機器で本を読む子より、実物の本を読む子のほうが、読書を楽しんでいる子が多い(12% vs 51%)
*好きな本があると言う子は、電子機器で読む子59%に対し、実物の本を読む子77%
ちょっと、不明確な文章だなと思われたと思うのだが、僕の翻訳能力もさることがながら、元記事も論文そのものではないので、どんな設問から得られた答えなのか、不明だ。
ただ、見事に、合点がいく調査結果ではないか。
もちろん、原因と結果が、逆、という意見もあろう。
つまり、そもそも、本や文章が好きな子は、実物の本が好きなのだ、という可能性である。
でも、やっぱり、電子機器でばかり文章を読んでいると、文章を読み、学び、味わい尽くす楽しみを知らない大人に育ってしまう危険がある、と感じる。
僕が子供の頃、家には、百科事典があった。
今のひとには、馬鹿げた話しと思えるかもしれないけれど、ほんとうなのだ。
そして、友だちの、うちより裕福な家には、うちのより巻数の多い百科事典が並んでいて、羨ましい思いをした。
もちろん、百科事典は、さほど使いはしないのだ。
だけど、たまに調べものをし、そのまま、他の項目を読み進めたりして、幼い好奇心を満たす。そして、子供ごころに、「世界の不思議な成り立ちが、すべてここに記されている。本というのは、凄いものだなあ」と畏怖の念を感じていたのだ。
貧乏な家だったので、単行本はあんまり買えなかった。
中学生ぐらいになると、文庫本を買って、本棚に並べた。
本代だけは、お小遣いとは別立てで、夏休みなどは、まとめて買ってくれた。
せっかく買ってくれた本なので、なるべく、全部読もうとしたけど、田山花袋の「蒲団」は、さすがに、中学1年生には、難解すぎた。
いつも未読の本があるわけではないので、気に入った本、旺文社文庫の「野生の叫び声」とかを、何度も何度も繰り返して読んだ。
とにかく、昔は、活字になった文章というものは、それだけで、価値があり、必ず、何がしかの意味や知恵が含まれているものであった。
いまは、僕のブログをはじめ(!)、なんでもかんでも、ネット上で活字にすることができる。
活字の価値が、暴落してしまった。
良いものも、悪いものも、価値のあるものも、ないものも、同様に。
そして、ただただ、消費される。
ipadやスマホ、インターネットでばかり文章を見ている子たちには、敏感にそのことを感じ取っている。だから、そもそも、活字・文章は、いっとき、読み飛ばすものであって、何度も手にとって、心に刻み味わうものではないに違いない。
そう考えると、上記の研究結果は、あまりに、想像どおりの結果になっている。
追試が待たれるところだ。
で、ともかく、この記事を読んで、孫のいち乃には、本をたくさん買ってやろう、と僕は、決心したのであった。