ICHIROYAのブログ

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ユニクロが、「世界一、親切な会社になる!」と宣言する日が必ずやって来る理由





どうやら世界が変わりつつある。
アベノミクスの話ではない。
資本主義の牙城、アメリカやイギリスの話だ。


どう変わりつつあるかというと、資本主義が良心を持ちつつある、ということだ。
もちろん、大企業も。

で、最先端、そして、一番でないと気がすまないユニクロのことだ。
ユニクロが親切極まりない会社になる、そんな日が近づいているのだ。


そんな、馬鹿な。
お前が、選りに選ってポジティブな話にばかり接しているから、そんな風に感じるのだ。


きっと、そうだ、と思っていた。


たとえば、ソーシャルビジネスが盛んになってきたこと、そして、それを支えるKickstarterなどのクラウドファウンディングが大きな規模になってきたこと。
カフェで、余分に代金を払って、店がそれをプールし、一杯のコーヒー代を払えない誰かのために、それを使うというムーブメント、サスペンドコーヒー
サステナブルな社会を目指す、様々な運動。


まあ、しかし、
それは、闇の中にある星のようなもの。
闇は闇。
が、どうやら、このムーブメントは、闇夜の星々ではなく、まさに、太陽があがろうとしているほどの、大きな潮流なのだ。
この記事を読んで、いま、わかった。


*USA TODAYの 3月27日付けの記事。
Millennials spur capitalism with a conscience
「新世紀世代(2000年代に成人を迎える人々)が、良心ある資本主義を加速する」

上に貼ったコカ・コーラの動画が大人気になったのも、偶然ではなく、いま起きている大きなうねりを象徴するものだったのだ。


この記事によれば、チャリティや良い行いをしている企業こそが、顧客からの支持を受ける。

その傾向は、とくに、フェイスブックなどのSNSを利用している新世紀世代に顕著である、という。
その企業が何をしているか、その企業はどんな理念に基づいて経営されているのか、ということが、SNSによって透明化された。
そのため、顧客は、それぞれの企業の「正体」を、鋭敏に嗅ぎ分けるようになった。

2012年のある調査によれば、47%の顧客が少なくとも月に1回、そういった良い行いをしている企業のブランド品を買うと答えているという。また、72%の人が、そういった企業のブランドを、他の人に勧めるという(その割合は、2010年の調査より、38%増えた)。
それは、一過性のムードではなく、新世紀世代が増えるに従って、さらに、顕著になる潮流である。


そういえば、つい、最近も、こんなことがあった。
スターバックスがイギリスで、サスペンドコーヒーの運動に参加を表明した。
ディズニーが、縫製工場の崩落事故の起きたバングラディッシュでの生産から、撤退した。


そして、この記事で知ったのだが、有名百貨店Nordstromは、その利益を全額チャリティに回す小さな実験店をNYに、オープンしている。
また、パネラ・ブレッドという全米で1500店を展開するベーカリーカフェ(急成長で注目されている)は、パネラ・ケアーという新コンセプトの店が5店あり、さらに増やす計画だという。
その店は2010年に最初の店がつくられて、いまも黒字経営が続いているのだけど、ちょっと考えられないコンセプトで運営されている。
それは地域のコミュニティのための店で、利益は、すべて地域に還元される。
その店を利用する人は、自分が払えるだけ払えば良いし(多く払っても、払わなくても良い)、払うかわりに、その店で働いても良い、というのだ。


夢ではない。
本当に、そういうことが起きているのだ。


ただし、と記事にも書かれている。
上述のノードストロームの店は、うまくいっているとは言えないようだし、簡単なことではない。
その行いが、宣伝目的であったり、利益を増やすためであっては、顧客はついてこない。

要は、その行いは、経営者、スタッフたちの、心からの願い、「良い行いをしたい、困っている人を助けたい、親切にしたい」という思いから行動に移されたものでなければならないのだ。


カネ・カネ・カネの資本主義を、SNSで育った若者たちが、カインド・カインド・カインドに変える!
素晴らしいことではないか!


そして、日本でも。
あっ、そういえば、以前紹介した、「東ティモールの貧困層のために格安運送サービスをつくります!」というプロジェクトは、見事、予定金額を達成した!
おめでとう!
それに、全盲の金メダルランナー高橋さんの家庭菜園の挑戦に、コメントをくださり、ともに、このチャレンジを成功させようとする人が増えてきた!(嬉しい!涙!)



そして、何事も、世界で一番、最先端でなければ気がすまない、柳井さんのことだ。
資本主義のこの新しいムーブメントに気づき、「世界一、人に親切な会社にする!」と宣言する日が来るのは、そう遠い未来ではないだろう。