「セブン・カフェ」も楽しみだけど、「サスペンデッド・コーヒー」知ってますか?
セブン-イレブンが100円のドリップコーヒー「SEVEN CAFE(セブン・カフェ)」を、全国約1万5000店に導入するという。
目標は年間3億3000杯。
コーヒーが大好物な僕には大歓迎である。
しかし、セブン-イレブンのターゲットは僕のようなオヤジではなく、女性だそうだ。
たしかに、缶コーヒーは男性のもので、女性が気軽に外でコーヒーを飲む機会は少ない。
缶コーヒーの味も良くなったとはいえ、たとえば、砂糖抜きで美味しい缶コーヒーというのは、ほとんどないような気がする。
男性にとっても、女性にとっても、コーヒーブレイクというのは、単に何かを飲む時間ではなく、気持ちに潤いを与える特別な時間だ。
セブン-イレブンのこの挑戦で、女性たちのコーヒーブレイク・タイムが増えたら、素晴らしいことだと思う。
ところで、ヨーロッパじゃ、「Suspended Coffees」という素敵な運動が静かに広がっているらしい。(参照元)
とある、ナポリのカフェ。
ある立派な服装の紳士が、レジでバリスタ(エスプレッソコーヒーをつくる専門職人)に、こう頼んだ。
「コーヒーひとつ。それと、サスペンデッド・コーヒーもひとつ頼む」
バリスタは頷いて、コーヒーをひとつ渡し、2杯分の料金を受け取った。
不思議に思った客が尋ねると、バリスタは答えた。
「もうひとつ分のお金は、誰か、コーヒーを飲むお金もないひとが、たまたま、ここにやってきた時のために、おいていってくれたんだ・・・・戦争直後は、多くの紳士がすべてを失って、コーヒーを飲むことすらできなかった。だけど、ナポリ市民にとっちゃ、コーヒーは、単に茶色の飲み物じゃなく、人間としての基本的な権利のひとつなんだよ。だから、生活を立て直したあの紳士は、コーヒーを注文するときは、自分の分と、誰かコーヒーを飲めない人の分、ふたつを必ず注文してくれるんだ」
そう、この「サスペンデッド・コーヒー」は、バリスタの采配で、コーヒーブレイクをとる余裕のないひとに振舞われることになるのだ。
この「サスペンデッド・コーヒー」の運動は、ヨーロッパで評判となり、ブルガリアでは150軒ものコヒーショップがその運動に公式に参加しているそうである。
フェイスブックページもあり、すでに、28,842の「いいね!」を集めている。
「SEVEN CAFE(セブン・カフェ)」もがんばって欲しいけど、日本でも、こんな運動、拡がるといいな。