ICHIROYAのブログ

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オバマ大統領に学ぶ、喝采を受ける鼻のかみかた

 

毎日、まことにつまらないことばかり書いているものだ、と思う。
もうちょっと、大向こうを唸らせるような、はてなブックマークが3桁ぐらつくような、社会批評的な記事を書きたいものだと、常々思っている。

で、オバマ大統領のことを書くことにした。
彼の手腕、政治観、再選の可能性などについて、日頃思っていることがたくさんあるのだが、今日のテーマは、これだ。

さすがに、彼ほどの人物になると、鼻をかむのも、カッコいいのである。
TV中継の入った演説中、ハナが出てきたら、慌てるのが普通だ。
しかし、彼は、鼻をかむ、と言って、右手に持ったマイクを遠ざけもせず、堂々と、左手だけでエレガントに鼻をかむのである。
ずずず!
聴衆は、やんやの喝采である。


なぜ、突然、オバマ大統領のハナなのか。
じつは、昨日書いた記事「外人が撮ったヘンな日本の写真30選(やっぱり日本はこれからだ!)」 の写真のなかに、妙に心にひっかかる写真があったのだ。

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by pandaposse

これを撮った外人さんは、そもそも「日本じゃ、人前で鼻をかむのは、エチケット違反である」ことに驚いている。
しかし、このラーメン屋さんのティッシュの注意書きには、もう少し考えさせられるものがある。
ラーメンを食べると、ハナが垂れる。
そのため、多くのラーメン店にはティッシュが置いてあって、とても助かる。
しかし、このお店では、ティッシュを取ろうとすると、

「鼻はかんでもいいけど、大きな音を立てちゃだめだよ」

と説教を垂れるのだ。

僕は、この注意書きに、かすかな希望の光を見るのである。

店のひとがこれをわざわざ書いたということは、「大きな音を立てて鼻をかみ、あ~~旨かった!」という客が、少なからずいる、ということではないのか!

そもそも、「人前で鼻をかむ」「大きな音を立てて鼻をかむ」ことが、無作法であるという日本の習慣に、僕は、敢然と異をとなえたい。

多くの外国人にとっては、ハナを出す方向に音をたてることは、無作法でもなんでもなく、ハナを入れる方向に音をたてて平気な顔をしている日本人のほうが、よほど、気持ち悪いのである。

まことに、理屈が通っている。
出るものは、オバマ大統領のように、堂々と出せば良いのだ。
ハナをすするのは、泣く時だけでよい。

少年時代。
僕はアレルギー性鼻炎に悩み、危うく不登校児になるところであった。
授業中にハナが出たら、ハナをかむ無作法をしたくない一心で、すすりまくっていたのである。
ある時、吸入式の薬を鼻に突っ込んでシュポシュポすると、ハナ水がとまることを発見した。
それ以来、それを学生服のポケットに常備し、休み時間となると、便所へ行って、シュポシュポとやっていたのだ。
しかし、その薬はシャブのごとく習慣化し、効果も薄れ、やがて毎休み時間に、便所へ駆け込まねばならないようになってしまった。

たかが、ハナである。
されど、ハナ。
思春期の傷つきやすいココロには、大問題だったのである。
男の僕でさえこれだから、女の子たちは、さぞ、ハナに関する問題に悩まされているのではないか、と僕は真剣に心配している。

この僕を悩ました、そしていまなお鼻炎がちの少年少女を悩ましている、「人前で大きな音を立ててハナをかまない」という日本固有のエチケット。

一刻も早く、そんな風習は葬り去り、日本を近代化せねばなるまい。

しかし、ひょっとして、それも、ここへ来て、ようやく崩れつつあるのではないか、そんなに遠くない日に、そういう社会になるのではないか。

そういう意味で、僕は、このラーメン屋さんの注書きに希望の光を見るわけである。

さあ、男どもよ、そして、もちろん、オンナどもよ!

オバマ大統領のように、堂々と鼻をかもうではないか!
そして、悩める少年少女たちのココロを少しでも軽くしてやろうではないか!

・・・
やっぱり、大向こうを唸らせるのは、
難しい。