フェイスブックがなかったら
フェイスブックがなかったら、高校時代の友達との交友が復活することはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、10年以上前に辞めてしまった会社の人たちが、僕に声をかけてくれることはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、僕のことを気にかけてくれる人がこんなにも多くいることを知らなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの人の幸せそうなセルフィ(自撮り写真)を見て、こちらも嬉しくなることはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの人の心の底にあるものを、メッセージで受け取ることはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの人の好きな作家がレイモンド・カーヴァーであることを知らなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あのパーティも、あの同窓会も、あのカラオケ大会も、あのお花見もなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの人の愛犬がなくなり、悲しい気分でいることを知らなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、仕事でもプライベートでも接点のほとんどないあの人と友達になることはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの素晴らしい映画を、あの素晴らしい展覧会を見逃していただろう。
フェイスブックがなかったら、あの心に刺さる本を読むことはなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、あの人からビジネスのヒントを教えていただくことはできなかっただろう。
フェイスブックがなかったら、マスコミが流すだけでない、さまざまな情報を得るチャンスが減っていただろう。
フェイスブックがなかったら、毎日、今日も、もう一歩だけでも、先に進もうという元気をもらうことはできなかっただろう。
僕は内向的な人間だ。
内向的な人間は、友達との交友を深めたり、維持したり、自分の価値を信じることが苦手だ。
フェイスブックは、そんな僕にも、大切な多くの友とつながる手段を提供してくれている。
今さら、馬鹿みたいだけど、
ありがとう、フェイスブック!
photo by Didier Baertschiger