SNSとインターネットが社会を良い方向に変えていると思える統計数字(アメリカ)
世の中を、人間を知れば知るほど、悲観は深くなる。悲観の穴から頭を出そうともがく。ようやく光が見えそうになったら、また穴が深くなって、光が遠のく。で、諦めそうになるけど、諦められずに、もがき続ける。
先日、SNSとインターネットの未来について、悲観的な記事を書いてしまった。
SNSで共有している『きれいごと』は、本当に社会を変えることができるのか。
逆に、『いい話や慈善に対する不感症』を助長するだけで、結局は何も変えないのではないか、と。
それを検証するには、どうしたらいいのか。
僕は社会学者ではないので、どんな方法があるのか見当がつかない。
ひとつの手掛かりとして、『寄付』の総額を調べることができれば、何かがわかるかもしれない。
長期間にわたって調べた、アメリカの統計があった。
グラフはこちらで見ていただきたいのだが、アメリカで行われている寄付の総額は、1990年後半から急速にその金額を伸ばしている。
また、いくつか、象徴的な数字も紹介されている。
*2010年、140の大きなチャリティー活動がオンラインで得た寄付は12億ドルで、2009年は8億8700万ドル
*2011年、海外で活動する団体にされた寄付総額は前年より7.6%増え、2年間では15%増えた
さて、この数字だけをもって、『インターネットとSNSによって世の中は良くなってきている』と断定するのはどうかと思うが、たしかに、光は見える。
フェイスブックの『いいね!』にはうんざりしつつも、たしかに、アメリカ人たちの寄付、慈善、助け合いの精神は、高揚しつつあるように見えるのだ。
日本については、そもそも、寄付の文化が根づいていなことから、寄付金の総額もアメリカの20分の1程度であるし、アメリカのように総額が伸びている兆候はなさそうだ。
*グラフはこちら
しかし、SNSとインターネットがアメリカ人たちをそんなにも動かしているのなら、日本でも、寄付金の総額とは異なる形で、社会に良い影響を与えているに違いない。
というわけで、今朝は、悲観の穴の淵から、ちょっと頭を出すことができた。
では、ちょっと元気に、今日も市場へ行ってきます!
PS いぬじんさんの記事「インターネットに、絶望はしない」にネガティブなコメントを書いてしまい、反省をこめて調べて書きました~
photo by M.G. Kafkas