ICHIROYAのブログ

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G8のノーネクタイファッションで一番カッコイイのは誰か? その答えであなたのファッションセンスがわかる!

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by Enrico Letta


おいおい、大事なもの忘れてるぜ。
ネクタイだよ。

リチャード・ブランソン氏はネクタイが嫌いで、自分の会社の従業員がネクタイをしていると、胸ポケットに入れているハサミを取り出して、切ってしまうそうだ

ひょっとして、画面の外に、ブランソン氏がいて、切り取ったネクタイを持って、ニヤニヤしているのか?

ともかく、テレビで、ノーネクタイの政治家を見ることが増えた。
ベンチャー企業の経営者や社員たちの、ノーネクタイの姿もよく目にする。

いや、しかし、カッコイイのか?
残念ながら、こういうファッションは、「ネクタイがない」ファッション、完成品からなにかを除いた姿にしか見えないのだ。
スーツや地味な色のジャケットを着たときにできる、逆三角形の部分。
そこに、ネクタイがないと、落ち着かないのだ。

ひょっとしたら、ネクタイでなくてもいいのかもしれない。
蝶ネクタイとか、リボンとか、アイフォンとか、靴下とか。
ともかく、そこに何かがないと、「なにかが抜けた不完全な」姿にしか見えないのだ。

僕も19年間というもの、ネクタイを締めて働いたから、もちろん、ネクタイの辛さ、無駄さについては、熟知しており、ブランソン氏のネクタイを嫌う気持ちはわからないでもない。
ネクタイなぞなくても、ちゃんとしていれば、かっこよければ、それにこしたことはない。

だけど、やっぱり、スーツ姿から、ネクタイだけを引き抜いたようなファッションっていうのは、とてもCOOLとは思えないのだ。
ネクタイを締めなくても格好のいいスーツ・ジャケットスタイルというのはあるのに(たしかに、たまに、すごくカッコイイひともいる)、それがどういうものか、みんなわかっていないのだ。

たとえば、このG8の首脳たち。
どちらだろう?

A. スーツを着て会議をした。その後、記念撮影をするときになって、キャメロンくんが、「ネクタイはずしたほうが、和気藹々に見えるから、みんなとっちゃおうか」と提案し、みんなが受け入れた。

B. キャメロンくんから朝一番でメモがくる。「今日はノーネクタイで記念撮影するからそういうファッションで来てね」


もし、Bだとしたら、みんな、ちょっと、センスなさ過ぎではなかろうか?
写真でははっきりとわからないけど、どんな靴を履いているんだろう?
もし、黒のオックスフォードとかだったら、やっぱり、それはないでしょう、とか思ってしまう。
で、申し合わせたように、襟のボタンホールに、バッチをつけている。
国旗のバッチでもつけてるんだろうか?


ここまで書いたところで、もうちょっと写真を見て気づいたことがある。
われらが
安倍首相は、唯一、ちゃんとカジュアルなファッションで首尾一貫している。靴もデッキシューズのようで、隅々まで神経を配っていることがよくわかる。
フォーマルなスーツ姿から、ネクタイを除いたものではなく、最初から意図してコーディネートされたものだ。

対照的なのは、プーチンくんで、唯一、襟にバッチもつけず、ネクタイをはずしただけと思われるスタイルである。胸の厚みと広さだけ見てもらえればよいというような、いかにもマッチョなスタイルである。

しかし、BBCのこの記事によれば、自身もノーネクタイ派の有名ニュースキャスターJeremy Paxman氏が、「最高のノーネクタイファッションは誰か」という問いに答えて、こう述べている。

オバマ大統領だ。比べものにならないぐらい良い。考え抜かれている

嘘だろ??

どうやら、世界のTie-Less(ネクタイのない)ファッションは、安倍首相や僕らが考えるファッションとは根本的に異なっていて、新しい美的基準というものが成立しつつあるようだ。
そりゃそうだ。
ノーベル賞までもらった辣腕オバマ大統領が、世界のヒノキ舞台で、かっこ悪い姿をさらすわけがないのだ。
隅々まで計算された結果がそれで、超一流のコーディネーターがチョイスしたものに違いない。


ああ、そうか。
例によって、遅れていたのは僕のほうか!

で、あなた。
オバマ大統領と安倍首相、どちらがカッコイイと思いました?
安倍首相と思った方は、自分はそろそろ消え去るべき、古い人間と自覚したほうがよいかも・・