ICHIROYAのブログ

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アメリカのニュー・ビジネス「シェルタードッグを救うコンブチャ・ドッグ」の話に泣ける!

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by krakatoa


けっして、Sくんは、リンジー・ローハンを真似たわけじゃないのだ。

大学時代、彼は、飲んだあとボロ車で下宿に向かう途中、検問にひっかかってしまった。
例の機械に、やむなく、息を吹き込むと、それなりの値が出てしまった。
しかし、彼は、一滴も飲んでいません、と必至で言い張った。
でも、こんな値がでてるやんけ、とお巡りさん。
いや、そういえば、肉を食ったんだけど、その肉、酒に漬けてあったみたいですっ!
・・・

しゃれのわかるお巡りさんだったらしく、「これからは、酒に漬けた肉を食ったら、運転するなよ」と言って開放してくれたという。


そして、それから20数年後、飲酒禁止期間中のリンジー・ローハンが、飲酒の疑いをかけられたとき、主張したのは、酒に浸した肉ではなく、「コンブチャ(Kombucha)を飲んでただけ!」であった。


今日まで知らなかったのだが、アメリカで、このコンブチャが凄く流行っているらしい。
これは、去年書かれた記事だけど、アメリカでの過熱ぶりがよくわかる。
コンブチャというのは、名前は、日本の「昆布茶」からきているけれど、いまアメリカで流行っているのは、日本でも昭和40年代ごろに大流行した、「紅茶きのこ」と同じものだという。
健康食品の常で、その効果については、賛否色々とあるようだけど、ともかく、アメリカで健康によく、オシャレな飲料として流行っていることは事実のようだ。
そして、たしかに、コンブチャには微量のアルコール成分も含まれているらしい。


で、なぜ、僕が急に、このコンブチャに興味をもったかというと、こんなビジネスをみつけたからだ。
それがまた、何から何までアメリカっぽく、ちょっと複雑な気持ちになるのだ。


そのビジネスとは、これ。
Kombucha Dog

この会社は、そのコンブチャを作っているだけど、ラベルが変わっているのだ。
シェルターに保護されている犬の写真と連絡先が印刷されている。
そして、彼のサイトにも、助けを待っている犬たちの写真が掲載されている。

彼の会社のストーリーには、こんなことが書いてある。
創業者の父は指圧師、母は自分でヨールグルとなどをつくるような人たち。彼も、一般のアメリカ人とは異なり、砂糖やチョコレートとは無縁の食事で育てられた。
彼は写真家となり、成功した。
彼は犬も好きで、その後、犬などのペットの高質な写真を撮るスタジオを設立。
一方、ヨガもする彼は、健康食品に興味があり、2005年からコンブチャを飲んでいた。
ちょうど、リンジーの事件でコンブチャが脚光を浴び、それを契機に、自分でもコンブチャを作ろうと決意する。
3年後、コンブチャの製造技術を確立。
そして、ちょうど、その時、自分のコンブチャに、シェルターに保護された犬たちの写真を使うことを思いついた。


と、まあ、こんな話である。
なので、このコンブチャのラベルに使われている写真は、ワンちゃんたちのそれぞれの魅力が最高に凝縮された1ショットになっており、それを手にとったひとのうち、幾人かは、実際にアクションを起こしそうな効果的なメッセージになっている。


もし、これが、日本で発売されたら、買うかな?
中身がコンブチャじゃなければ、買うかも。
そして、瓶を並べて、インテリアにして、楽しんだりするかも。


彼の着眼、写真、行動力は、素晴らしいと思う。
でも、この話は、すっと飲み込めない。
それは彼のことではなく、アメリカ社会の有り様について、考えてしまうからだ。


つまり・・たとえば、こんな数字が語る事実を。

各国の犬猫の1年間の殺傷処分の数。

ドイツ        ゼロ
日本      8万匹
アメリカ   300万匹

(参考サイト)