ICHIROYAのブログ

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老いた剣の達人が一番強いっていう話 (脳は100歳まで成長する!)

 

たかじんのそこまで言って委員会』に、脳の専門家の加藤俊徳先生(かとう としのり)が出演されていて、そのお話がとても面白かった。

どうやら我々の脳は、中高年になっても、まだまだ、伸びる余地があるらしいのだ。

たしかに、脳細胞というのは、どんどん減っていくのだが、減ったとしても、そもそも、普段から脳全体をフルに使っているということはなく、減っていく量は、使われていない脳細胞の量に比べると、決定的というほどの量ではない、という。


それよりも、問題は、細胞間の回路を増やすことであり、新しいことを学んだり、適度な緊張にさらされ続けると、脳の中には新しい回路ができて、活性化するらしい。

だから、先生は、高齢者であっても、自分が28歳だと思いこんで、生活せよ、人生120年と思って、生きよ、それが、脳を健康に若く保つ秘訣だ、とおっしゃっていた。
 

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先生のこの話は、がツンときた。
そういえば、最近、ついつい自分は50代だから、と思うことが多くなっていた。
人生の幕に手をかけた気分になっていた。
しかし、120才まで人生があると思えば、まだまだ、半分である。
いまからでも、最高のパーフォーマンスを発揮させるチャンスがあるかもしれない。

100歳まで成長する 脳の鍛え方

100歳まで成長する 脳の鍛え方

 

そんなことで、これから、いったい僕に何ができるかな、とつらつらと考えた。
物理・数理学者などは、20~30代に業績のピークがあり、囲碁、将棋なども40代前半が一番強いらしい。
そういった分野、とても今からでは間に合わない仕事も多い。

しかし、経営者や政治家、作家などは、60才代で大きな活躍をされるひとも多く、絵描きも60代でピークを迎えるひとも多い。

どうやら50代以降に発揮できる能力というのは、人間関係やさまざまな環境、蓄積した経験などから総合的な判断を求められる仕事に向いているようだ。
つまり、若く柔軟で、早い頭の回転をもってしても、凌駕できない、経験に基づいた認識能力や問題解決能力があるようなのだ。
しかし、もちろん、その能力は、環境が激変したら、役立たずとなり、単なる思い込み、わからずやの老害となってしまう。

僕の知人に、剣道の達人がいる。
彼から、昔、こんな話を聞いた。

あるとき彼の剣道の道場に、全日本選手権の優勝を争うレベルの剣士が、練習に来たという。
その道場主は知人の師で、すでに、60才前後。
もちろん、若く体力的にも油の乗り切ったその剣士は鼻高々で、すでに老年と言っても良い知人の師に手合わせを望んだ。

結果は、知人の師の圧勝であった、という。
全日本選手権のトップクラスの剣士に、何もさせなかった。

僕には、この話、少し眉唾に思えたので、何度も確認したが、知人は本当の話だという。

そして、今日のテレビで、この話を思い出し、ありえる話だな、と思った。
年齢を重ねることで、反射神経など、運動能力はある程度衰えるだろう。
しかし、それを補ってあまりあるほどの、経験の積み重ねがあるのではないだろうか。
それで、相手が次にどう動くか、瞬時に「見えてしまう」のではないか、と思うのだ。
たぶん、その老師の脳を分析すれば、長年の訓練によって、さまざまな相手の動きに対する最も効率的な反撃を行う脳細胞の回路が、とてつもない量の多様なパターンで蓄積されているのであろう。

なるほど、そろそろ、年だからと言って、
何も後進に道を譲ることだけが、美徳じゃないんだ。


僕のこの脳みそは、50年以上使ってきた。
そろそろ物忘れが激しくなり、あとは、なるべく長く、今の能力を維持することだけが、望みうることと思っていた。
が、まだまだ、可能性は、眠っているのだ。
充分に試していない、いろんな脳の使い方があるのだ。

よし!
やるぞ!