ICHIROYAのブログ

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オープンカーの楽しみ (ロードスターNCレビュー)

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なぜ、モテそうもないオヤジたちは、オープンカーに乗るのか。
どうあがいても、いまさら女に縁のなさそうな爺さんたちが、いまさら、オープンカーに乗り、薄くなった髪を風になびかせて、どうよ。

うるさいっ!
ほっといてくれ。

POPEYE世代の僕の、憧れのクルマは、MGミゼットという、小型の2座席オープンスポーツカーであった。
そいつにロングヘアーの女の子を乗せて走るのが夢だった。
もちろん、それは決して実現しない夢で、現実は、8年落ちの真っ赤なジェミニに、臭いアイスホッケーの防具とスティックを乗せて走っていた。

しかし、若い頃の夢というのは、たとえ現実が、人生の隘路が、いかに厳しいものだったとしても、そう簡単には忘れられないらしい。

いつのまにか、MGミゼットを街で見ることは少なくなり、憧れのクルマの対象はランクルに変わり、MGをつくっていたBMCは倒産し、POPEYEは月刊誌になってしまった。

結婚して、子供もでき、会社人として多忙極まりない毎日を送り、
気がつけば、50代。

子供たちもほぼ手を離れ、あとは、年老いた親たちを面倒を見れば良いだけで、背負って歩いてきた荷もだいぶん軽くなった。
青雲の志も、ほぼ着地点は見えてしまった。

やり残したことはないか?
いまならできるけど、躊躇していることはないか?

僕は知っている。

そういった流れで、おそらく、世の多くのオヤジたちは、オープンカーを買うのである。

オープンカーは、クルマの形態としては贅沢なものだけど、オープンカーだからといって高額なものとは限らない。
ラグジュリアス系のオヤジが好むベンツ、レクサス、クラウンなどに比べたら、ずっと安く手に入る。

想像していたとおり、オープンカーは楽しい。
僕のはマツダのロードスターだけれど、ほんとうに良くできたクルマだと思う。
このクルマは、ボタンひとつで、ハードトップを開いたり閉じたりできる(12秒で!)ので、信号待ちの間に、さっと閉じたり開いたりできる。
ハードトップなので、閉じたらごく普通のクルマと何もかわらない。

オープンにして、山道や海沿いの道を走るときの楽しさを、どう表現したらいいのか。
オーディオもオフにして、エンジンの音と風の音、そして、たまに停めて、森の音、水の音、波の音を聴く。
風とともに、花びらや落ち葉、が吹きすぎていく。

しかし、鳥の糞も、屋根がない分、直撃である。
盛夏の街乗りは、暑くて暑くて、とても屋根を開けていられない。
しかし、冬はぜんぜん、寒くはない。
シートのヒーターとオープン用のエアコンは強力で、1,2月の夜間の高速道路でも、暖気に包まれながら走っているような感じである。しかも、頭、顔だけは、風があたるので、暖気に頭がぼおっとなるということもない。

とにもかくにも、オープンで走るというのは、最高のクルマ体験なのである。
クルマの楽しさの原点が、そこにある。

そして、助手席に女の子は?
すでに、4人もの女性を乗せた。
嫁、長女、次女、そして、ラブである。(正確には、3人と1匹であった)
どうやら女性は、髪が乱れる強い風と、僕のサーキット仕込みの運転がお気にめさないらしく、順番待ちができるほどには、人気はない。

が、そんなことがなんだっていうんだ。
すくなくても、こうして、
たったひとつ、
僕は学生時代の夢を叶えたのだ。


PS 峠道などを快適に走るには足回りは柔らか過ぎます。僕はサーキットも走り始めたので、車高調を入れて、ブレーキも変え、車高も落としています。