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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

★★★当ブログはじつはリサイクル/アンティーク着物屋のブログです。記事をお楽しみいただけましたら最高。いつか、着物が必要になった時に思い出していただければ、なお喜びます!お店はこちらになります。★★★


長生きするのが楽しい理由は

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  カート・ボネガットの晩年のエッセイの中に、世界には絶望しかなくて、唯一の救いは音楽だというようなことが書いてあって、その言葉がずっと忘れられない。
 僕の場合、この歳になっても彼ほど絶望が深いわけではないけれど、音楽が唯一の救いという気持ちはよくわかる。
 で、僕はいまその救いにどっぷりはまって、中毒のようになっている。
 もちろん、アップルミュージックのせいだ。

 アップルミュージックには「For You」というそれぞれのユーザーにおすすめの音楽を提案するシステムがあるのだが、それがまた素晴らしい。
 
 お気に入りの新しい曲やアーティストをみつけた時の喜びはとても大きい。
 悲しいかな、僕らは「曲」を消費してしまうようで、新しいお気に入りの曲をみつけた時、それを何回も何回も聴いて、結局飽きてしまう。そうやって「消費」してしまうので、つぎつぎに新しい曲やアーティストが聴きたくなるのだが、そう簡単には好きなアーティストや曲はみつからない。
 いままで、それをみつける方法は、こんな感じかと思う。

*FMやネットラジオでみつける(ヒットチャートやヘビーローテーションがきっかけになることが多い)
*ドラマ・映画のテーマ曲としてみつける
*友人の推薦
*専門的な本やブログ記事から
*自分で探す(好きなアーティストの別のアルバムを聴く、好きなジャンルの似た曲を探すなど)

 僕の場合、いよいよ好きな曲をみつけるのが難しくなって、クラッシックを徹底的ん聴いてみようと思った。もともとグレン・グールドの「ゴールドベルグ変奏曲」からはいってある程度バッハは聴いていたので、モーツアルトベートーヴェンブラームスなどを聴きこめば、また、そこに広大な楽園が広がっているはずと思っていた。
 おすすめのクラッシックを調べて、アイチューンズストアで買ってiPhoneで毎日40分ぐらい聴いた(犬の散歩の時に)。
 いくつか、あらたなお気に入りの曲を発見した。でも、次から次に聴きたいものが出てくるという状態にならない。なぜか、バッハを始めて発見した時のようにはならなかった。
 
 さて、いま僕のiTunesのFor Youタブを開いてみる。
 名前は知っていたけど曲を買うほどは知らなかったアーティストのアルバムがある(カントリーのシャナイア・トゥエインとか)。懐かしのロックの名盤(クリームとかストーンズとかスタン・ゲッツとか)がある。なかには何十年も聴いていなかったものもあり、あらためて聴いてみたくなる。
 「はじめてのキース・ジャレット」とか「はじめてのトレイス・アドキンス(カントリーの人)」とかの「はじめて」シリーズがある。これはBest盤みたいなもので、まったく知らないアーティストを聴くときに便利だ。柴咲コウさんとかはじめて聴いた。
 「泣きたいときのクラッシック・ロック」とか「サイド・マンとしてのチャーリー・ヘイデン」とか「土曜の夜のシャッフル」とか、ついプレイボタンを押してみたくなるようなプレイリストがある。
 

 そこはまさに楽園、聴いてみたい音楽が満載である。もちろん、For Youのなかで紹介されるものの何割かは、もうそのアーティストはほとんど全部知ってるからいいよ、というものだが、残りのものは、僕のなにがしかの興味をひく曲のリストになっている。
 ほんとうにひさしぶりだけど、なにかほかのことをしナガラではなく、パソコン(もしくはiPhone)で音楽そのものに向き合っている。
 楽しくて楽しくて、とにかく時間が足りない。

 そうやって、毎日、お気に入りの曲を多数発見している。  
 それをプレイリストに分類してiPhoneにも保存していっている。
 ほんとうに凄い。
 50数年、こんなにたくさんのお気に入りの曲を毎日みつけることができたことなんてない。
 そのプレイリストは共有もできるし、アップルミュージックの課題とされている邦楽の少なさもやがては解決され、お気に入りの曲をみつけてそれを簡単に聴く方法は、さらに今後も進化していくだろう。
 
 30年前、僕らが20代前半だったころ、こんなことになるとは誰も想像できなかった。
 30年先にはいったいどんなことになっているんだろう?
 同年輩のみなさん、この世界は絶望に満ちているけど、耳がちゃんと聞こえているのなら、あと30年、長生きする価値は十二分にあるようですぜ!