自分の製品、自分のサービスを買ってもらう時、ガチの営業体験のない僕には、なんというか「真空」のような空間を越えていくような勇気が必要となります。
それが自分が書いて、はじめて出版させていただいた本なら、その道程はなんだかとても大きなものに感じられてしまいます。
本を出版する理由、したいと思った理由はなんでしょうか。
お金。なにかの間違いでベストセラーになったら、のことですが。
名誉。ブログにさっそく本の出版のことを告知してリンクを貼りました。
自分をもっと知ってもらうため。まあ、しかし、この本の内容で僕のことを知ってもらってもあまり良くは思われないかもしれませんが。
どこかで読んだコラムに、お金や名誉のために出版したいと思うのなら、その出版に価値はないということが書いてありました。
たしかに、そう思います。
僕はそういう目的を、100%頭から振り払っているでしょうか。
お金や名誉や、有名になりたいためという目的は、金輪際、頭の片隅に眠っていないでしょうか。
そのコラムには、唯一の価値のある出版とは、誰かとシェアしたい自分の体験や考えがあって、それを伝えたい時にするものだ、と書かれていました。
僕には、多くのひとと同じように、自分の体験や考えのなかで、人に伝えたいことがあります。
それをまとめて本という形にして出版するということには、価値があるんじゃないか。
心の底からそう思っていて、それが出版の最大の目的なら、僕は大きな声で、もっと大きな声で、僕の本を読んでくださいと言えるはずです。
良いもの、ほんとうに必要とされる本なら、わざわざ宣伝しなくても、僕が買ってくださいと言わなくても、やがて売れるはず、と昔は思っていました。
でも、大好きな本で世界的なベストセラー『こころのチキンスープ』が売れ始めるまでにどんなことをしたのかということを知って、自分の本を多くの人に読んでもらうためには、僕自身が売る努力を続けなければならないと痛感しました。
もう一度、僕のなかで本の意味を整理すると、「会社などの組織のなかで自分の生き方を見失いそうになっている人、悩んでいる人」に、成熟した組織人として生きるヒントを本のなかにみつけて欲しい、ということです。
一時期の僕のように、悩みに悩んでいる組織人に、僕のリアルな体験や感じたことを通じて、なにがしかの手がかりを提供したい、ということです。
もちろん、異論はあることでしょう。
親しい友人からー彼はとっても良い人で僕とはかなり性格が違いますー「同期と勝った負けたで自分の価値を決めてしまうような考え方には違和感を感じる」と言われましたが、たしかに、彼からはそういう反応があるだろうなと想像していました。
あるいは、そんな価値観は古い体質の会社でしか有効でない。すでに、時代は変わっているという人もいるでしょう。
できることなら、そういう意見をいただくことで、組織で働くということ、仕事観について、みんなの考えが深まるということを期待しています。
アマゾンのレビューを書いてくださった、つづりひもさん、Tomoさん、YIさん、titleisterさん、ありがとうございます!
また、Facebookで多くの知人が紹介してくださり、内容についてのコメントもいただけました。古い知人のコメントは、ほんとうに胸に沁みました。ありがとうございます!
ブログで紹介してくださったり、書評をしてくださったかたもおられ、感謝しております。
たとえば、まだ働きはじめて間もない局長さんには、僕の話は相当暗い内容だったようですが、時間を味方につける大切さを印象深く思ってくださったようです。(局長さん ありがとうございます!)
一郎さんの後悔はみんなの明日につながる/「僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと」 - マトリョーシカ的日常
あるいは、Hiroshi SAKAIさんはブログでこの本を紹介してくださり、「信念なんてゴミ箱に捨てればよかった」というところに、『僕の心にうかんだのは「本当にそうか?」という問いかけだった。』と書いてくださっています。(SAKAIさんありがとうございます!)
ICHIROYAさんからのメッセージ~『僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと』を読んで - ヒト感!!
僕の本心がお金や名誉のためでないとしたら、そうであればそうであるほど、僕はもっともっと、この本を広めなくてはなりません。
とくに、それのメッセージが必要とされる方に届くように。
アマゾンでベストセラーのタグがついたとき、ああ、これで多くの人に届くなと少し安心しました。
しかし、大きな本屋さんに行ってみて、僕の本は、本屋さんでは、まったくアマゾンのような扱いを受けていないことを知りました。
ビジネスの新刊の棚にはなく、ビジネスの棚のわかりやすいところにもなく、PCの端末で検索するか店員さんに訊ねないとわからない場所にひっそりと置かれていました。
実績のない著者の本だから、経営としては当然の判断でしょう。
僕のメッセージを多くの人に届けたければ、いまこそ、頑張らねばならない時のようです。
いま頑張らなければ、増刷されることなく、やがて、世の中から消えてしまうことでしょう。
もし、僕の本を読んでくださったかたで、誰かに勧めて読んでもらう価値があると思っていただけたら、ぜひ、その人におすすめください。
もし、面白かったと思っていただいたら、ブログやFBなどに感想や異論を書いてください。
もし、メディアやブロガーさんのお知り合いがおられて、僕の本に興味をもたれそうな方がおられたら、ぜひ、教えてください。ご紹介いただいたことを書いて、僕のほうから献本します。
またまた、本の宣伝で、ほんとうに申し訳ありません。
そして、応援くださっているみなさん、ほんとうにありがとうございます!
PS 当初予定のなかったKindle版の発売が検討されています。決まればまたお知らせします。
photo by Hernán Piñera