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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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5年働いて1年の長期有給休暇。それを3セットやって、40歳で定年っていう働き方はどうだろう?

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 「40歳定年制」が政府の国家戦略室フロンティア分科会から提言されて話題になったのは、もう一昨年のことになる。
 企業からは別として、働く側からの声は、賛否が割れているようだ。 

 僕は、まさに42歳で会社を辞めて、別の人生を歩みだしたので、ちょっと思うところがあるので、書いてみたい。

 基本的に、賛成である。
 正社員で勤めはじめても、ちょうど40歳頃には、その企業の中での先も見えてきており、企業側からはっきりと選別される。
 そこから第2の人生を歩き始めることが、ごく普通になれば、より多くのひとの人生が輝くと思う。
 どうせ企業には中高年を高給で雇用し続ける力はないのだから、変に飼い殺しにされて人生を錆びつかされたり、突然、解雇されて放り出されるよりは、皆が一様に、40歳の定年に向けて準備をするほうが、よほど健全だと思う。

 しかし、40歳から、新たな次の人生を生きることができるのか、というところが、一番の問題になっている。

 僕の体験から言わせていただくと、40歳からでも、新たなキャリアを生きることは、可能である。
 僕は、百貨店に19年勤めて、古着屋に転身し、1年目から、ちゃんと稼ぐことができた。もちろん、働きづめの、それは厳しい毎日ではあったが。
 古着屋という世界も、かつては、誰かに弟子入りし、何年か奉公するかわりに、勉強させてもらい、ようやく独立する、という世界だったようだ。
 しかし、ネット販売などの販売形態の急速な変化にともなって、入り口が多様になっており、まず売る、売りながら、買いながら学んでいくという方法が可能になった。
 僕は古着だけでなく、骨董の世界に足も突っ込み、様々な分野のネット販売の方々とも交遊させていただいているが、つくづく思うのは、自分の足で立っている人たちは、「かつて蓄積したノウハウで食べている」というよりも、「変化に対する嗅覚が敏感で、つねに利益の出る方法を考えて、新たに学び直す力がある」ということだ。
 その力は、40歳であっても、充分、食っていく、新たなキャリアを切り開く戦力となる。

 ところで、それは、お前の特殊能力か、まあ、せいぜい、幸運だったからだよ、という声も聞こえてくる。
 まあ、そうかもしれない、とも思うし、しかし、「ふつうのおばちゃん」たちが、よっぽど活き活きと古着屋をされているのを見ると、なんだか違うんじゃないか、誰でもとは言わないが、多くのひとが、ひとそれぞれに、それぞれの方法で、自分が生きていくぐらいは稼ぐ能力があるんじゃないだろうか、と思ったりする。
 

  その結論はおいておくとして、たしかに、40歳で突然放り出されて、自分で生きよ、と言われるのは、怖い。めちゃくちゃ、怖い。
 あの時の思いを、ほかの誰かに強いるのは、あまりにもきつい。
 
 40歳定年制を実施するなら、今の会社の仕組み、40歳までの働き方を変えないと、全体としては、絶対にうまくいかないと思う。

 昨日の日経新聞で提案されていたのは、現在の副業を禁止するルールをやめたらどうかということであった。
 もちろん、それも必要だと思う。
 ただし、それだけでいいとも思えない。
 よほどの特殊能力があるのでない限り、僕は、副業というのは、離陸させることが、とても難しいと思っている。
 だって、そのビジネスの場で、競争相手たちは、フルタイムで、組織的に、生活をかけて戦っているのだ。副業のレベルで、そうそう勝ち残っていけるとは、とても思えない。

 僕は、もっと、ドラスティックなことが必要だと思う。
 たとえば、5年働いて、1年の長期有給休暇が得られるような仕組みだ。
 このTEDの動画を見ていて思いついたのだが、彼はデザイン会社を経営していて、7年に1度、1年間の完全休暇をとるという。

 彼の説明によると、一般的な人生は、最初の25年に学び(下の図の緑)、65歳まで働き(紫)、最後の15年は老後(黄色)として過ごす。

 

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 それなら、老後を15年から10年にして、浮いた5年を現役中に分配したらどうか、と。 

 

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 彼によると、その効果は絶大だそうだ。長期休暇をとらずに働き続けているとどうしても仕事が平板になってしまうが、長期休暇をとると、その間にさまざまな体験をするので、仕事に戻ったときのアウトプットが格段にレベルアップするそうだ。


 これは、デザイナーでなくても、同じことだと思う。
 
 大卒で22歳で働き始めるとする。40歳の定年までには、18年ある。
 その18年を3つのインターバルにわけて、5年働いて1年の長期休暇をとる。それを3セット繰り返して、定年を迎えるというようにするのだ。
 人はその間に、係長になったり、課長になったりするだろう。
 成長するに従って、いまのキャリアにそってもっと勉強したいことも出てくるだろうし、自分がほんとうにやりたいことは別にあるかもしれないと気づくかもしれない。
 しかし、今の企業での働き方では、仕事に追いまくられて、何かをじっくり勉強する時間、新たなことを体験する時間は、ほとんど取れない。
 まるまる1年あれば、それも可能となる。
  どこかの国に行って暮らし外国語をマスターすることができるかもしれないし、コーディング(プログラミング)を学び自分で考えたウェッブサービスを自分で作って世に問うことができるかもしれないし、ひょっとして、長編小説の執筆にあてても良いかもしれない。
 

 40歳で定年だ!それまでに、自分の市場価値を高めろ!自分がほんとうに満足のいく生き方を探せ! と言われても、残業で追いまくっておいて、それはないわな、というのが、みんなのホンネではないだろうか。
 40歳からあらたな人生を生きることを、みんなの新しい生き方のモデルにしようとするなら、こういうドラスティックなことをしないと、掛け声だけに終わってしまう気がするのだ。


 まあ、もちろん、夢物語だ。
 みんながそれを「夢」と思っている間は。
 
 しかし、人生80年もあるのに、半分の40歳で、その豊かさ(金銭的なものではない)が決まってしまい、あとは惰性で生きる人生っていうのは、悲しすぎる。
 みんなで真剣に考えて、何かを変えるべきときだと切に思うのだ。 

 

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 photo by Len Radin