ICHIROYAのブログ

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「見なくても時間のわかる腕時計」の発明に大コーフン!

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お客さんとランチをしていて、いま何時か、こっそり知りたいと思ったことはないだろうか。
部長の話が長く、アポイントの時間が迫っていそうで気が気ではない。でも、腕時計を見る勇気はない、そんな体験をしたことはないだろうか。
暗闇のなか、スマホのライトを点けずに、時間を知りたいと思ったことは?

そして、あるいは、「腕時計」という古い古い発明には、もう、あんまり付け加えることはなく、画期的な進歩やとんでもないデザインなどは現れない、と思い込んではいないだろうか。

久しぶりにアメリカのクラウドファウンディングのサイトKickstarterを見ていて、感動した発明があったので、紹介したい。

40,000ドル(約400万円)を募って、なんと、453,868ドル(約4500万円)を集めてしまったこのプロジェクトは、まったく新しい、腕時計を商品化しようというものだ。

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その時計は、「見ずに」、「触るだけで」時間を知ることができるのである。
この動画を見てもらえばよくわかるのだけど、針のかわりに、小さなボールが回るようにできている。
外周にあるものが時間、内周が分を示すようになっている。
下の動画を見ていただければ、いかに動くかよくわかる。

 

小さなボールは、内部の磁石によって動いており、触ると多少動くようになっているが、少し振ると、磁石で元の場所に戻る。
そこは、重要な工夫がされている点だ。
もともと、視覚障がい者向けに、ふたを開けて、針を触ることのできる時計があるのだけど、繊細な針を直接触るということで故障も多いらしいのだ。
その点、この仕組みだと、強く触ってしまっても、潰してしまう心配がない。

動画を見てもらってもわかるように、デザイン的にも優れており、未来感覚にあふれている。視覚障がい者の役にたつと同時に、おしゃれな健常者のココロもがっちりつかむことは間違いない。
プロトタイプがつくられてから、2年をかけて、ブラッシュアップしたというだけあって、完成度はすこぶる高い。

ちなみに、この時計にはブラッドリィという名前がつけられていが、その名前は、ブラッドリィ・シュナイダーという青年にインスパイアされたことからきている。
彼はアフガニスタンで爆発に会い、視覚を失った。だが、視覚を失ったことは彼の積極的な人生を変えることはなく、2012年のパラリンピックで、2個の金メダル、1個の銀メダルを獲得した、という。

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ともかく、何から何まで、わくわく、興奮のとまらないプロジェクト、発明ではないか!
メカニズムそのものに、さほど難しいものがあるとは思えないが、その発想、アイディア、デザインが素晴らしい。
それは、まさに、僕にも、あなたにも、手が届くかもしれない、素敵な素敵な、発明だと思う。



PS ところで、以前紹介した、全盲の高橋さんの野菜栽培への挑戦だけど、今も、ネットでのコメントを頼りに、挑戦を続けておられます。
コメントが少ないなあと心配していたんですけど、多い日は700人近いひとが高橋さんのブログを見てくださっていたそうです。
きっと、高橋さん、この時計の話を知ったら、いの一番に欲しくなるだろうなあ!

パラリンピック金メダリストが家庭菜園に挑戦!(全盲の視覚障害者の新たな挑戦!)
「可農生への挑戦」 家庭菜園編