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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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「鶴の恩返し」は実話だった!世紀の大発見(2)

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さて、「鶴の恩返し」という話は、柳田国男『全国昔話記録』の第一編『佐渡昔話集』(1932年)の中の「鶴女房」に採録されたのが最初のようだが、Wikiによると、唐代のものとされる「鶴氅裒(かくしょうほう)」の寓話からきたもの、という一説もあるのである。

どうやら、鶴の羽根を織り込んだ織物は、「鶴氅(かくしょう)」と呼び、中国、韓国、日本で古くから、最高級の織物として織られていたようなのだ。


韓国、中央大学の国楽学科では、卒業生が「鶴氅衣(ハクチャンウィ)」姿で記念写真を撮影するという。「過去、徳望の高い道士や学者が‘鶴氅衣’を着ていた」とニュースにはあるが、これは間違いなく、鶴の羽根を織り込んだ「鶴氅(かくしょう)」のことであろう。もちろん、現代に鶴の羽根を織り込んだ衣をたくさんつくることはできないので、写真にあるこの衣は、鶴のような高貴な白さと暖かさをもった生地からできているのであろう。
【写真】伝統衣装を着て卒業式  2008年02月18日 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



また、中国では、三国志の英雄、軍師、諸葛亮孔明が着ていたのは、鶴氅(かくしょう)らしいのだ。

「推し出でたる一輛の四輪車。車中に一人端坐し、頭に綸巾を戴き、身には鶴氅を披い、手に羽扇を執る」 *『三国志演義』 第五十二回

そのため、たしかに、孔明はいつも白い上着を着て扇を持った姿で描かれている。
あの白い衣は、鶴の羽根を織り込んだ、白く輝く、鶴氅だったのだ。


そして、日本の謡曲、「鈴木」にも、こんな一節があることを知った。

「雪は鵞毛に似て飛んで、散乱し、人は鶴氅を着て立って徘徊すといへり」

雪が舞い落ちる中を、ひとが、真っ白な鶴氅を着て彷徨う様が描かれているのである。


そんなことは、大昔のことかなと思ったら、1977年につくられた、平櫛田中の彫刻には、「鶴氅(かくしょう)」という名前がつけられている。
作品は、彼が深い影響を受けた岡倉天心(1863~1913)の立像で、たっぷりとした鶴氅を着ている姿が刻み出されている。

*写真 平櫛田中「鶴氅(かくしょう)」

この像から、日本でも、明治頃までは、鶴氅は、実際につくられていたことがわかる。

僕はこの着物を手にしてこうして調べてみるまで、「鶴の恩返し」に出てくる「鶴の羽根でつくった織物」は想像の産物と思っていた。
しかし、古くから、中国、韓国、日本で、鶴の羽根を織り込んだ織物は実際に作られており、特別な人々が着用していたのである。

さて、タイトルで釣り、昨日は話を途中で切って期待を持たせ、ほんとうに申し訳なかったと思っている。
しかし、たしかに、いま、僕の手元にあるものは、「鶴氅(かくしょう)」に違いないのである。
お伽話から出てきたものではないけど、たしかに、鶴の羽根で織られたもののようなのだ。

僕のようなものが持っていていいものなのか。
どこぞの博物館に収蔵すべきものではないのか。

わからない。
どなたか、この珍しい着物をどうすべきか、しかるべきひとに尋ねていただけないだろうか。

鶴氅(かくしょう)という確証はあるのかって? ( ← お待たせしました!これがオチです )

現在、鳥類の判別をする会社に、この着物の羽毛から、たしかに鶴のものかどうか、判別できるかどうか、それにはいくらかかるのか、問い合わせ中だ。

ということで、その結果は、後日に続く。