トルストイが50歳以上の人にお薦めした11冊の本
本というのは、それを読むのに相応しい年齢があると言われる。あるいは、同じ本でも年齢によって学べたり感動したりするところが違うとも。
僕も最近めっきり読書量が減っているのだが、ときどき見ているBrain Pickingsというページにトルストイが63才の時に書いた手紙が紹介されていた。トルストイは、不完全なリストであると断りながら、年代別におすすめの本を紹介している。
世の中には様々なひとのおすすめの本というものがあるが、トルストイが晩年に、僕らのような世代にどんな本を勧めてくれたのだろうと、とても興味が湧いてそのリストを見た。
そこには、『50才から63才』の人へということで11のリストが挙げられている。
ランクは「Great」から「Very Great」そして最高が「Enormous」となっている。
それがこのリストだ。
“Great”
- Discourse on Religious Subject by Theodore Parker
- 『ロバートソン説教集』
“V. great”
- 『創世記』
- 『進歩と貧困』ヘンリー・ジョージ
- The Essence of Christianity by Ludwig Feuerbach
“Enormous”
ほとんどが宗教および哲学の古典である。もちろん、読んだことのある本は皆無だ。
このリストは、なかなかのショックだった。
つまり、僕らはこういう古典哲学などを読んで、思索を深める年代であると、少なくともトルストイは考えていた。
なるほど。そうかもしれない。
僕には今こそ、古典なのかも・・・
PS ちなみに、それより若い人、35才から50才の人に薦めているリストはこれ。
■35才から50才の人へ
“Great”
“V. great”
- 『イーリアス』と『オデュッセイア』(ホメロス)
- The Byliny (public library)
- 『アナバシス』(クセノポン)
“Enormous”
- 『レ・ミゼラブル』(ビクトル。ユーゴ)
さらに、若いかたへのお薦めは以下だが、残念ながら翻訳する時間がなかった。
■20才から35才の人へ
“Great”
- Poems by F.T. Tyutchev
- Poems by Koltsov
- The Iliad / The Odyssey by Homer*
- Poems by Afanasy Fet
- The Symposium and The Phaedo by Plato
“V. great”
- Hermann and Dorothea by Johann Wolfgang von Goethe
- Notre-Dame de Paris by Victor Hugo
photo by Bradley Wind