もしも母がアマゾンのヤノマミ族だったら?~あなたの血に流れているミッションは何?
ある種のひとたちは、使命をもって生まれてくると思う。
そして、多くの場合、その身内に存在している血を忌避して人生を過ごし、ある日突然、その使命に気づく。
僕らはそんな伝説をたくさん聞かされて、ちょっと聞き飽きて懐疑的にもなっている。
しかし、もうひとつ、今日みつけた鮮烈な話をお教えしよう。
ヤノマミ族ってご存知だろうか?
南米アマゾンに住む先住民族で、いまもその文化を守り、原始的な暮らしをしている。
NHKでヤノマミ族のドキュメンタリーを放映していたので、見てショックを受けた人も多いだろう。
アメリカ人のデイビッドさんのお母さんは、ヤノマミ族の女性で、いまもNHKのドキュメンタリーで見たままの原始的な暮らしをしているのだ。
鼻や口周りに棒のような飾りを刺し、腰に布だけを巻き、ジャングルの植物や動物を食べて仲間と寄り添って生きている。
彼の父は人類学者でヤノマミ族を研究していた。そして、フィールドワークをしているとき、ヤノマミ族の彼女と出合い、恋に落ち結婚し、ふたりはアメリカに帰った。
彼女は3人の子供を生み、アメリカ人の普通の母として、6年間をアメリカで暮らした。
しかし、彼女の故郷、ジャングルへの旅を夫妻がしたとき、彼女はもうアメリカには帰らないと言って、そのままヤノマミ族の部落に残った。
まだ小さなデービッドさんは、母を失った。
友だちにお母さんは?と訊ねられたら、交通事故で死んだことにした。とても、母はアマゾンのジャングルで裸みたいな格好で暮らしているなどとは言えなかった。そして、自分を捨てた母を憎んだ。
しかし、成人した彼は父のヤノマミ族に関する研究を読み考えが変わった。
母と別れてからすでに15年経っていたが、彼は自分の母を探しにアマゾンのジャングルに入った。
そして、母と再会した。
デービッドさんはしばらく部落に滞在し、母がなぜ自分を捨ててまでそこに帰らなければならなかったのかを理解した。
彼は母との再会を果たしたのち、The Good Projectという組織を立ち上げた。
ヤノマミ族のような先住民族と現代的な社会の架け橋となり、その文化を尊重し、彼らが守ろうとしているものは守ってもらいながら、必要なものを提供していこうという活動を行っている。
彼はまさに、自分の血に流れるミッション、生きる使命をみつけたのである。
*多数のニュースが彼のことを記事にしています(ニュースの詳細や写真はこちらからどうぞ)
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