「はてなブックマーク」の未来はどうなる? 新しいブログのプラットフォームMediumのCollection機能がもたらすもの!
この広大なネットの世界には、素晴らしい話があちこちに書かれている。
だけど、その素晴らしいコンテンツが、ネットでの活動歴が浅いひとが作ったものなら、そのまま埋もれてしまう可能性が高い。埋もれてしまえば、その書き手はモチベーションを失って、更新をやめてしまう。
日本語の世界では、はてなブックマークがその役割の何割かを担っている。Gunosyもそれを担い始めている。
人間だから、エロやスキャンダルは大好きだ。他人の不幸も好きだし、誰かが馬鹿なことをやっていると、バカ!と言いたくなる。
はてなブックマークもGunosyも、そんな僕らの本性を反映していて、素晴らしい記事とともに、最悪な記事をも罵声とともに運んでくる。
たいていはそれも含めて楽しんでいるけれど、時には、世間様の厳しさに心が折れ、素晴らしい記事だけ読めるメディアはないのかなと思ったりする。
ところで、以前に紹介した新しいブログのプラットフォームのMediumがますます存在感を増しているようだ。海外の人気記事を探していて、Mediumに書かれたものに出会うことが多くなったし、Alexaのランキングも、107日前の1953位から1285位へと大躍進している。
Mediumの特徴は以前の記事を読んでいただくとして、Be a Great Collection Editor(偉大なコレクション編集者になろう!)という彼らの記事(Help Centerが発行した記事)を読んで、そのCollectionという仕組みの可能性に今更ながらに気づいたので、ちょっと紹介したい。
Collection機能というのはとても簡単な仕組みで、自分でMediumの記事の中から気に入った記事を選んで、それを集めていける。そして、それをほかの人に見てもらえる。
つまり、Mediumの記事からピックアップして、自分が編集長になって、雑誌をつくる感覚だ。
そのCollectionにはこんな機能がある。
*誰でもそのコレクションにポストできる設定と、編集者しかポストできない設定のどちらかを選べる。
*そのコレクションはフォローすることができて、読者(フォロアー)は自分のMediumのページのリーディングリストに更新される。たくさんの読者(フォロアー)をもてば、自分のコレクションはたくさんの人に読んでもらうことができる。
*Collectionにタグをつけることができる(コレクションをみつけてもらいやすくする)
*誰かが自分のコレクションにポストしたら、それがemailで知らされる。それを見て、そのポストを自分のコレクションに掲載するかどうか決めることができる。
*自分のコレクションを、ほかの人に手伝ってもらうこともできる。
*ある記事がひとつのコレクションで採用されても、ほかのコレクションでも採用することはできる。
このような機能は、たとえば、はてなブックマークでも、実質的にはそれに近いことができるだろう。「Collection1」などというタグをつければ、自分の気に入ったテーマの記事だけを集めて、それをほかのひとに見てもらうことができる。
しかし、部分的にそれができることと、Mediumという新しいブログの哲学をもったプラットフォームでそれができることの違いは大きいと思う。
いまでも、「Editior’s Pickup(編集者おすすめ)」というCollectionには、素晴らしい記事が並んでいるが、Collectionを積極的に活用して、自分の雑誌のようなものをつくろうという人が増えれば、このCollection機能は、さらに新しい才能の発掘とその共有に力を発揮するようになるだろう。( Collection of Collections のようなことをするひとも出てくるだろう。)
もし、Mediumというプラットフォームがさらに支持され、Collectionが一般的になれば、英語圏では、現在の「はてなブックマーク」や「Gunosy」とは異なる記事の一覧が簡単に見れるようになるだろう。
それは、たぶん、本当に読む価値のあるもの、ある程度の時間が経っても色あせないもの、誰が書いたかは問われないもの、批判よりも賞賛と共感を集めるもの、そういったものの一覧となるだろう。
紹介したページのキャッチの写真には、こんな言葉が添えられている。
If you curate, they will come.
(あなたがキューレイトすれば、みんながやってくる)
PS 日本でもそうなったら、お前の記事は真っ先に読まれなくなるって?
たしかに。www