アメリカのマリファナ合法化の流れは日本に何をもたらすのだろうか?
知人が仕事で定期的にジャマイカに行くのだが、おみやげにボブ・マーリー農園のコーヒーを買ってきてくれる。
そいつがすこぶるうまい。
彼から聞いて知ったのだが、ボブ・マーリーの息子さんは、1999年にマーリーコーヒーを設立、ボブ・マーリーの子孫一族で経営している。
うまくいっているので、「じつは、私はボブ・マーリーの子供です!」と名乗り出るものが次々に出てくるそうだ。
マーリー一族は、そうしてやってくる自称ボブ・マーリーの子供たちを門前払いせず、いちいちDNA検査を受けさせて、ボブ・マーリーが父であると証明できたら、ちゃんと一族に迎え入れて、食い扶持を与えてやっているらしい。
そして、ここからはかなり眉唾だが、次々に名乗りでた自称ボブ・マーリーの子供のうち、DNA検査を通過したものが、何百人かになっているという。
さすがに、ボブ・マーリーだ、さすがに、ジャマイカだという話だ。
あくまで、伝聞の伝聞だしね、お話として聞いてね。
ところで、ジャマイカと言えば、ボブ・マーリー、レゲエそしてマリファナだ。
イメージとしては、あくまでイメージとしては、太陽サンサンの下で、マリファナを吸ってレゲエを歌っていれば、自由で平和でのんびりした何ものにもこだわらない生活、毎日ブログを更新してPVに一喜一憂する毎日とは隔絶した生活が、そこにあるような気がする。*1
じつは、そんなジャマイカでもマリファナは非合法だ。
黙認されてはいるが。
しかし、アメリカが本家の先を行ってしまった。
すでに多くの州で医療用の大麻が合法化されていたのだが、今年に入ってからはコロラド州とワシントン州で嗜好品として合法化された。
アメリカ社会は、すでに合法化に向かって舵を切ったようで、10月の世論調査でも、58%の国民が大麻合法化を支持したという。
さて、日本の学生がワシントン州へ留学するとする。
みんなでどんちゃん騒ぎがしたいとき、日本と同じく酒を飲む。
徹夜で勉強を頑張らなきゃときは、スマートドラッグを飲む。スマートドラッグには日本では覚せい剤として取り締まられるアンフェタミンが入っているものも多い。
そして、リラックスしたいとき、緊張を解して、ゆる~くトリップしたいときは、マリファナを吸う。
ここまでは、合法である。
そして、これも気持ちいいよ~~と言われて、コカインが回ってくる。
もちろん、そこから先は非合法である。
危なかしいったらない。
そんな生活に慣れて日本に帰ってきたら、自分の気持ちをコントロールするために苦労することになる。
日本の社会は、マリファナに対しては厳しい。
テレビを見ていても、マリファナと覚醒剤を混同している人も多く、ちょっと歯がゆい気はするが、それはそれで健全だと思う。
アメリカのマリファナ合法化の流れがさらにすすんだとき、日本はどうなるのだろうか。
何十年、百年という長いレンジで考えると、日本もその影響を受けざるをえないのではないかと思う。
アメリカに旅行する何百万人という人が、マリファナを経験して帰ってくるようになるのだ。気持ち良かった、とくに危険でもなかった、日本でも吸いたいと思う人が、少しづつ増えていく。そして、世代も交代していく。
現在のところ、マリファナに関する議論はさほど盛り上がっていない。
だけど、アメリカの合法化が日本にどういう影響を与えるか、考えておいたほうが良いと思う。
僕の意見?
嗜好品だから、それを嗜むも嗜まないも個人の自由だという考え方もわからないではない。
でも、ニコチン中毒に長く苦しんだ僕には、積極的に合法化する理由がみつからない。*2
それに・・・僕の死後、「じつは、イチローさんの子供なんですが」と、何百人、何千人も名乗りでてもらっても困るしなあ、と思うのであった!
photo by prensa420