ICHIROYAのブログ

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レコードの寄贈求む! ロンドンに、非営利のレコード図書館が来月オープン!

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僕ら、もしくは、僕ら以上の年代は、たくさんのレコードを持っている。
僕らがレコードと言えば、文字通り、ビニール(塩化ビニール)のもので、ジャケットからそろりと取り出して、プレーヤーに乗せ、そおっと針を落とす、あれだ。

もちろん、いまやレコードは不人気だ。
音楽はデーターそのものでやり取り、消費されるものになってしまって、あの不便で傷づきやすいレコードは、大衆からは、見向きもされない。


僕自身も、数十枚、まだ持っている。
ビージーズ、ビートルズ、クリーム、ツェッペリン、イエス、シカゴ、イーグルス・・・などなど、おおよそ40年前ごろに流行ったロックのものが主だ。
僕もプレーヤー(ターンテーブル)を持っているので、ごくたまに聴くこともある。

僕らはせいぜい数十枚だけど、嫁のお父さんは、クラッシックレコードの何百枚というコレクションを持っていた。
家を整理するとき、それをどうしようかということになったが、見積もりを依頼した中古レコード店からの返答は、全部で、数千円。
中身について、とくに質問もされなかった。
本当に、見事に、無用の長物になってしまった。

しかし、ロンドンで、レコードの再利用に関して、面白い取り組みが行われようとしている。

Vinyl Livrary Opens In London (主催者のサイト)
Share the love: vinyl lending library opens in London ( 解説記事 )

レコードを寄付してもらって、それを図書館のように整備し、貸し出そうというのである。
オープンは来月の予定だが、すでに多くのレコードが集まっているという。
多くのレコードコレクターは、うちのお父さんのように高齢だし、家に置いておくスペースもなくなってきている。
コレクションをそっくり寄贈しても、コレクションが散逸するわけではなく、そこに行けば、自分でもまた借り出せるというので、寄贈側からは大いにありがたく思われているようである。

現在では、ただただ消費される音楽が、かつては、レコードに一枚一枚刻まれて、それを買うのも、聴くのも、どれほど貴重な体験だったのか、それを子どもたちに知ってもらうには、とても良い施設になりそうである。
また、ボランティアの人たちが、自分には馴染みのない音楽について、色々とアドバイスをしてくれたら、一般の音楽好きにも、なくてはならない施設になるかもしれない。
そして、彼女たち(主催者は、二人の女性:エリーさんとソフィーさん)は、女性のための、DJ教室などを開きたい、としている( スクラッチングなどをするDJのノウハウは、女性には習得しにくいため )。

素晴らしいアイディアだと思う。
ただし、借りるための料金は、まだ、未設定とのこと。
なるべく安くしたいけれど、返却しない不届きモノもいそうなので、料金の設定は、保管・整備・人件費などのコストを睨んで、慎重に検討しているようだ。
しかし、基本的に、ボランティアによる、収益を目指さない事業なので、手軽に借り出せる値段に設定されることは間違いなさそうだ。


レコードの寄贈は、今後もたくさん集まるだろう。
この事業の成否は、安い料金設定が可能か、そして、その価格は、人間の良識にかかっている。
良識ある人間が大多数で、収蔵されたコレクションが大切に貸し出され回収されれば、安い料金設定が可能となるし、不届きモノが多く、未回収のレコードが増えそうであれば、料金設定は高くならざるをえない。

絶対に、成功して欲しい。
そして、そんな施設が、東京や大阪にも欲しい。


おまけ) HipHopに詳しくない人(僕も)は、ドラゴンアッシュの曲などを聴いて、スクラッチングってかっこいなあ、でも、どうやっているのかな、と思ったことがあるはず。Youtubeでかっこいスクラッチングの動画を拾って来た。レコード愛を高めるために、この機会に、どうぞ。

 

Photo by darren131