ICHIROYAのブログ

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タイガー・コペンハーゲンを知らない? 恥を知れ!

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昨日、大阪に出たので、十年ぶりぐらいに、大阪村を歩いてみた。
かつて、百貨店の催事に出てくれる店を探したり、会社を辞めたあとは、ビジネスの種を探しに来たりと、歳の割には、大阪村にはよく来たほうだと思う。


やはり、昔ほどの活気はないなあ、と思いながら歩いたのだけど、1軒めちゃくちゃ流行っている店をみつけた。
そこは、かつてビームスが入っていたビルで、何やらカラフルな雑貨が並べられている。
金曜日の5時。
その店だけ人で溢れている。
ポップで楽しげな雑貨が山と積まれているのだけど、値段を見て驚いた。
ほとんどが、数百円である。
あんまり安いので、試しに、値札を見る前に値段を推測してみたら、「すごく安い」という頭で推測した結果より、さらに安く、だいたい想像の3分の1の値札がついていた。
試しに、上の写真にある掛け時計(ふつうの大きさです)、いくらで売っているか、考えてみて。(答えは最後に)


めちゃくちゃコーフンした。
雑貨のMD(マーチャンダイジング:ゴメンナサイちょっと専門用語:要はショーバイの仕方)というのは、かなり難しく、事業として成り立たせるには、よほどの創造性が必要だ。

1.圧倒的なセンスの良さで売る(必然的に値段はそこそこになる)
2.土産物店として売る(一般の土産物店のほか、USJ内のショップなどもこれ)
3.安さとアイテムの豊富さで売る(100円ショップなど)
4.まったくことなるワクワクするコンセプトの元に売る(東急ハンズ、ビレッジ・バンガードなど)

雑貨の小売店が、ほかの小売店と根本から異なるところは、「◯◯が必要だから、買いに行く」という目的買いに基いていないところだ。
別に買わなくても、困らない。
基本的に、必要でないものだけど、「その店で、その時に、買わせてしまう」仕掛けが必要なのだ。
そして、単価も低く、リピート商材でもない。
お客さんがたくさん来てくれないとまともな売上は立たないので、好立地でないとダメだけれど、好立地では、高経費となり、収益がでない。
何か、突き抜けるものが、絶対に必要なのだ。


その点、この店は、まったく、見たこともないような、突き抜け方をしている。
このデザインの色鮮やかさ、楽しさ、センスの良さは何だ!
文房具から、電池、iPhone周り、楽しいオブジェなど、このアイテムの巾、意外さは何だ!
そして、そのデザインにして、その、破壊的な安さは何だ!
まったく、見たこともないような、突き抜け方ではないか!


その店は、「タイガー・コペンハーゲン」という。
コーフン冷めやらぬまま家に帰って、嫁と娘たちに、「おい!タイガー・コペンハーゲンって知ってるか!?」と聞いたら、

「いったい、今頃、何言ってるの! 入場に整理券がいるっていうから、まだ、行けてなかったのよ。知らないの?!?! 去年の夏に1号店が大阪村にオープンして、大騒動になったのよ。あんまりたくさんのひとが押しかけたから、入場はできない、売れすぎて、品物がなくなって、しばらく、臨時休業してたのよ。テレビでも、がんがん、やってたよ」

「・・・」

「ろくに、テレビ、見ないんだもの。遅れてるわ」


タイガー・コペンハーゲン」を知らないのは、オヤジの僕ひとりで、どうやら、若い人はみんな知っているようなのだ。
調べてみた。(以下WIKIより)

タイガー(TIGER)とは、デンマークのゼブラが運営するチェーンストアである

デンマークを中心にヨーロッパ16カ国(イングランド、ドイツ、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、スペイン、スコットランド、フィンランド、スウェーデン)および日本で約150店舗を展開する雑貨店である(2012年7月時点)。家庭用品、文房具、食品などを扱う。1995年にデンマーク・コペンハーゲンにて「10クローネ均一ショップ」として開業したことから、日本のメディアでは「北欧の100円ショップ」と紹介されることがある。2012年現在はその他の価格の商品も販売されている。 (以上引用終わり)

そうか・・
そして、どうやら、タイガーが、日本第一号店の場所に大阪を選んでくれたのは、大阪には、カラフルでハデハデなものを好む消費者が多そうだから、ということらしい。
ハデハデでセンスのない大阪人と言われるのが常であるが、それはそれで、なかなか、嬉しいことである。
ちゃんと、見る人は見ているってことだ!

まあ、ともかく、凄い業態が現れたものだ。
大阪でまだ、2店ほど出す予定らしいので、次はキタにできるかもしれない。
この店が、大きなターミナルに出店したら、恐ろしい大騒動になろう。
あまりの集客に、最高の立地への出店は、控えてほうが良いかもしれない。
それほどのパワーのある業態だ。

ああ、ほんとうに、素晴らしい。
新しい、収益性のある雑貨店のコンセプトは、当分現れないだろうと思っていたら、こんな凄い業態が生まれていた。

帰りに、パタゴニア大阪店に寄って、スウェットのひとつも買おうと思ったのだけど、端境期で、スウェットなども少なく、なんだか物足りないような気がして、買わずに帰ってきた。

ふう~~
サステナブルで、環境に優しく、社会的責任を全うするということは、とっても大事なことだ。
けど、ごちゃごちゃ言ってても、圧倒的な、楽しさ、安さのワクワク感の前には、その大事なことが、霞んでしまうんだよなあ~~
ちょっと、複雑な心境だ・・・

で、まさか、ご同輩。
タイガー・コペンハーゲンって、ご存知でしたよね??
プロゴルファーでも、高級陶器でもありませんよ。



答え:800円です!