ICHIROYAのブログ

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ママの新しい働き方を支援する会社(US)とフリーランス垂涎の新しいCafe(パリ)

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 いまではとても偉くなられた上司Aさんは、とにかく家に帰らないひとだった。
 ほぼ毎日、飲みにいかれる。たまにまっすぐに家に帰ると奥さんから驚かれると言っておられた。
 仕事はできるし、酒にも強く、非常な人気者で、胆力もある。
 
 当時のAさん、課長、部長だったころのAさんが常々おっしゃっていたのは、「家は犠牲にする。誰かが家を犠牲にしても会社を良くすることに人生を捧げないといけない」ということだった。

 ライフワークバランスなどという考えはハナからなく、「ライフゼロバランス」とでもいう覚悟が必要だと言われて、それを実践しておられた。
 もちろん、僕は眩しい思いでAさんを見上げながら、なんだか違うんじゃないかと違和感はもっていた。

 僕はといえば、

 若いころ:そういう会社にすべてを捧げる人生への反発から仕事は半身で → 30代:仕事が面白くなって結果的に人生のすべてが仕事になり → 40代前半:かといって会社からはさほど評価されず「俺の人生ってなに?」 という道を歩くことになった。

 そして、会社はリタイアしてしまったわけだが、いま会社で重要な地位についている人たちは、やはり自分の私生活、「ライフ」にかなりのしわ寄せを強いながら頑張りぬいてその地位に辿りついているように見える。

 いままでの20年と今後の20年で、労働環境がどのように変わり、あるいは、どの部分は変わらずに残るのかわからないが、いま組織のなかでライフワークバランスに悩みながら働いている方々は、自分がおかれている現状とあるべき社会・組織のかたちとの間で、現実的な選択をしていくより方法はない。

 ところで、今朝みつけた、働き方に関するちょっと明るいニュースをふたつ紹介したい。

 ひとつはMom Corpsというアメリカのベンチャー企業。トイザらスにいた女性が出産を機に退社をしたのち、2005年に立ち上げた会社で、子供をもつ女性たち(Mom)のフレキシブルな働き方を支援する。
 彼女たちの優れた能力と様々な企業のニーズを結びつける。
 子育て中で、在宅、パートタイム、地理的なものなど様々な制約があるけれど、優れたマーケティング能力やデザイン力をもつ女性たちを、それを必要とする企業に紹介する。
 この会社は、ライフワークバランスこそが人間にとっても最も大事なもので、オールオアナッシングはもちろん、仕事に偏り過ぎた人生というのは豊かではないと主張している。
 素晴らしい取り組みで、その影響力の広がりを期待したいと思う。
 ネットで調べた範囲では、急成長しているということと、売上が1600万ドル(約16億円)に達していることしかわからないが、多くの主要メディアにも紹介されているようだ。

 

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 もうひとつは軽めの話題で、AntiCafeというパリの新業態カフェの話だ。

  最近はノマドワーカーという言葉が一般的になり、スターバックスでマックを開いて仕事をすることが、ちょっとカッコよかったりするわけだが、それはパリでもおなじ事情のようだ。
 そして、このAnticafeという新しいカフェは、おしゃれなカフェのような空間でありながら、料金は滞在時間で払うのだ。
 
 1時間、3~4ユーロ(400円~500円)で、以下のものは飲み放題、使い放題となる。コーヒー、お茶、フルーツ、Wi-Fi、プロジェクター、プリンター、スキャナー、ボードゲーム。もちろん、電源も使えるし、食べ物はソフトドリンクの持ち込みもOKだ。
 
 カフェでもないし、レンタルスペースでもなく、そこがうるさ過ぎなければ、フリーランスや個人事業主にとっては、いままでにない理想的な仕事環境になりそうだ。上に貼った写真は彼らのフォトギャラリーのサムネイルなので、こちらを見ていただければ、より雰囲気がわかると思う。

 在宅で個人作業ばかりの仕事をしていると煮詰まってしまうので、日本にもこういうカフェがあるといいなと思った。