ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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”Values-Based経営”ってなに?(木製ボードを作って、海に出よう!)

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■次にやりたいことがみつからない?

 2,3日前、ある恐ろしく切れる友人と、深夜まで飲んだのだけど、次にしたいことがみつからない、という話になった。
まあ、ともかく、彼は僕よりかなり年下だけど、いつも仰ぎ見るようなことをやるヤツで、尊敬し、また、恐れもしている。
凄い業績を次々に達成していると同時に、多くの失敗も経験している。
彼の場合、カネを稼いでリッチに生きていくということを目標とするなら、それはすでに達成済みで、いえば、彼の能力の数パーセント、時間の数パーセントを、いまの仕事に使うだけで可能だ。
でも、なんだか違う、という。
カネが目的でも、名声が目的でもない。
ただ、ワクワクするようなこと、熱中できることがしたいのだと。
もちろん、僕に、彼にアドバイスする能力はないのだけど、たしかに、彼の思いがよくわかる面もある。
で、お前はこれからどうしたいのか、と聞かれて、僕がなんとか答えることができたのは、「たくさんの人の生活を変える、社会を変える、たくさんの人がそれに関わって、多くのひとがワクワクできるような、そんな仕事がしたい。たぶん、アイディアさえみつかれば、いまはソーシャルメディアの発達で、想像以上のことができる。でも、そのアイディアがみつからない」ということだ。
「なんだ、それじゃ、オレとおんなじだ」と彼は言う。

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■ ”Values-Based経営”ってなに?

ところで、このブログを書くときに、ワクワクするネタがないかと、海外のビジネス情報を探すのが日課になったのだけど、また、こんな素敵なビジネスをみつけた。

「Grain Surboards」(グレイン・サーフボード)

 
いまのサーフボードは、ほとんど樹脂製のものだ。軽く、浮力も大きく、硬く、扱いやすい。
でも、彼らの造るサーフボードは木製である。
創業者のうちのひとりは、スノーボードで有名なBurtonの創業期に数年関わっており、もうひとりは木工や技術・ビジネスが専門だ。
彼らのサーフボード、それをつくる会社は、利益の追求を目的とせず、

*「Sustainability(持続可能性)」
*「Quality(高品質)」
*「Community(コミュニティ)」
*「Sharing(共有)」
*「Our People(仲間)」

に立脚する、Values-based経営を目指しているという。
ウィンドサーフィンでの2,3年の経験しかないのだけど、この木製のサーフボードは、いわばクラッシックカーのようなもので、海へ出れば、現在主流の樹脂製の軽いものに比べて、操作性やスピードでは、格段に劣るはずだ。
ボードの素材まではわからない陸から見ていると、あまり上手くは見えないだろう。
だが、もちろん、彼らも言うように、木を丁寧に削ってつくられた、あるいは、自分でその制作に関わることもできる、木製のボードに乗るということは、スピードやアクションを競うことよりも、海を感じ、波に乗り、自然と対話するという、もっとも根源的なサーフィンの魅力を取り戻す営みなのだ。

そして、その価値観を共有できる仲間たちを増やし、一企業の利益を目標とせず、みんなでそれを支えていく。
樹脂だらけの、サーキットのような海に、かつての牧歌的な海を、少しづつ取り戻していこう、としているのだ。

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写真はすべて rowland_rick

 ■クラウドファンディングで仲間を増やす


8年前、オーストラリアのYorkで立ちあげられた彼らの会社は順調に仲間を増やしているようだ。

そして、最近は、クラウドファンディング(*1)サイトで、「木製サーフボードビルディングの移動教室用のトラックトレーラー」の資金300万円強を集めることに成功した。
彼らは、トレーラーで西海岸での移動教室を行なっており、東海岸用にひとつ必要になっているという。
トレーラーでビーチや学校に行って、木製ボードの実演を見せたり、ビルディングを教えたりすることは、自分たちの価値観に触れてもらい、共感してもらうためには最高の活動なのだそうだ。
そして、これは僕の推測だけど、その資金は銀行や投資家などから簡単に得ることもできただろう。だけど、あえて、クラウドファンディングサイト(Kickstarter)でお金を集めることで、さらに、仲間を増やしたい、価値観を広げたい、ということだったのだと思う。


(*1) クラウドファンディング(英語:crowd funding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す(wikiより)

 

■僕がしたいことはそんなことだ

もちろん、この仕事は、マイクとブラッドのもので、ふたりの価値観やノウハウがそれを生んだ。真似できるものではない。
でも、「もし、お前の体が空けば、次に、なにがしたいのか?」と問われたら、上手く口では説明できないんだけど、このふたりがやっているような、何かなのだ。

もちろん、毎日、色々と考えてはいるけれど、答えはまだない。
・・・まだ、ないんだよな・・・体もまだまだ空かないし・・・
自分のための覚えに、この記事を書いた。
まあ、ご参考までに。

*参照元 

This Mobile Woodworking Classroom Lets You Build Surfboards Anywhere