ICHIROYAのブログ

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僕の死に様を見よ!

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高砂 袱紗

 

僕はどんな風に死ぬのかな。

会社員時代、毎年健康診断を受けていて、退職後も、落ち着いてからは、毎年のように人間ドックに行く。
コレステロールが高いだとか、心臓の音がどうだとか、血便がどうだとか、言われ精密検査をすることもあるが、おおむね健康である。

とくに長生きしたいわけではない。
寝たきりになって、ベッドで身動きできない身体で、嫁に足の裏をくすぐられたりするのが嫌なのである。

しかし、いまのところ、僕の身体は、ところどころ、ガタピシきているものの、まだ当分、基本的には動きそうだ。

となると、また、別の心配が頭をよぎる。

「ボケて、ほけーとなったらいいけど、エロエロじじいになったらどうする?」とOさん。

そういえば、色恋沙汰を繰り返して周囲を困らせるおばあちゃんの話も聞いたことがある。
どうやら、頭がボケ始めると、そのひとの本性、もともとの人格があらわになっていくようなのだ。
身体が動かず、ベッドに寝たままで、エロエロじじいになるのなら、まだ救われるが、身体がピンピンしているのに、エロエロじじいになってしまったら、と思うと、恐怖で、夜も眠れない。

僕のエロエロ度は、歳相応に、いや歳以上に相当減退してしまっており、そんな心配はありません、と胸をはりたいところだが、エッチな映像などは、たまに見る。
毎日、毎日、そんなDVDを買い出しに出かけ、家族がいようが、看護婦さんがいようが、ヘルパーさんがいようが、図書館ほどに溜め込んだDVDを、日がな一日、大型画面で鑑賞する。

そんな風景がふと頭をよぎり、背筋に震えが走るのである。

そもそも、いくら健康に気をつかっていても、脳だけは、90年も100年も使うようには設計されていないようなのである。
なので、このような心配は、笑い話ではすまされない。

寝たきりになりたくなければ、身体の健康に気をつかわなければならない。
が、身体の健康を長く保てば、かならず頭が先にボケ、せっせと身のまわりを覆ってきた見栄、道徳心や公共心、周囲の評価などをむしらりとられてしまい、だれにも見せたくはない裸の僕になってしまうのである。


昔のひとは偉かった、というか、人間の中には、飛び抜けて偉いひとがいるなあ、と思う。
古代ローマの偉い人達は、年老いてもうこの世とオサラバ、というときは、断食をして、自ら命を断ったという。
乃木希典は、明治天皇の崩御にあたって殉死。腹を十文字に切って、さらに喉の急所に刀を突き立てて、自らの命を断ったという。( *毎月、市場で、京都伏見の乃木神社へ行くので、つい、連想します。ちなみに、伏見の乃木神社では、乃木希典の遺品が見れます )


しかし、偉くない僕は、どうやって、死ぬべきかなあ、とやっぱり悩みは続く。
「死にたい時は、断食して、死ぬからいいんです」などと言ってみても、断食で死ぬのは相当苦しいらしい。
しかも、そろそろ死ぬべきと感じたときには、頭はボケ始めていて、断食で死ぬほどの強烈な意思をもっていることは、ないだろうと思われるのだ。

そういえば、僕のようなおっちょこちょいのひとが、断食で死ぬとブログで宣言して、しばらく断食をされていたようだが、身体の具合が悪くなったので、と言って、中断されていた。
これを読んだときには、まことに、身につまされる思いがしたものである。


そして、ほんとうのところは、僕は、ひそかに、決めているのである。
サーキットで散る、のだと。

きっと、新聞に載るであろう。

「Hサーキットで、練習中の男性が、カーブを曲がりきれず、壁に激突。病院に運ばれたが全身打撲で、死亡。男性は95才。ブレーキあとはなく、アクセルとブレーキを踏み間違えたものと思われる。高齢者のサーキット利用について、現在、規制はないが、今後ルール化を検討、とHサーキットは、コメントした」