氷河の中から発見された毛のDNAから、マンモスの赤ちゃん誕生!
などという、ニュースが2050年ごろ聞けるかもしれない。
ワクワクするではないか!
いまから、30年、40年後の世界はどうなっているだろうか。
僕はちょうど80歳~90歳で、いよいよこの世とオサラバするころ、娘たちも定年まじかで、おばあちゃんになるか、ならぬか、という歳である。
未来のことを考えると、どうしても暗くなる。
世界の人口は90億になり、
資源、食糧、領土の争奪戦は激化し、
不況が続き、やがて戦争がおき、
地球温暖化と、環境破壊がすすみ、
さらに、新種の伝染病が猛威をふるって、
生き残ることが、とても難しい世界になるのではないか、と。
- 作者: 英『エコノミスト』編集部,船橋洋一,東江一紀,峯村利哉
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 単行本
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で、つい、こんな本に手が伸びた。
英『エコノミスト』誌の予測、というところが、実は気に食わない。
経済学者の未来予測ほど当たらないものはない、と思っているからだ。
しかし、この本の最終章、『なぜ予言は当たらないのか』を先に読んだら、がぜん面白くなった。
逆に、今から30~40年前のことを考えてみよう。
子供のころ、喧伝されていた未来の予言。
人口爆発、核戦争、石油の枯渇、オゾンホールの拡大と癌の多発などなど。
いずれも起きなかった。
そして、誰も予言できなかったインターネットでつながる社会が到来した。
直線的な未来予測は、ランダムに、飛躍的におきる技術革新が覆し、誰も予想できなかった未来に辿りついたのだ。
たしかに、その通りなのだ
まともに、世間を見回すと、絶望ばかり感じ、ついつい暗い未来を考えてしまうのだが、案外、僕ら人類というのは、ヤルのである。
ヤルヤル、といわれつつ、最近はその技量を疑われているのだが、やっぱり、ヤルときゃヤルのである。
ここ20年、たとえば、僕らの生活は悪くなった悪くなったと言われるけど、本当だろうか。
とくに、インターネットがもたらした新しい生活を、もっと評価して喜ぶべきなのではないだろうか。
どんなことでも、いながらにして、簡単に調べることができ、自ら情報を発信することもできる。
情報の蓄積、伝播の速度のこの加速度はなんだ?
もちろん、いろんなこともあるだろうけど、すべてひっくるめても、何ミリかは幸せになったのではないだろうか。
そう、だからこれからも大丈夫だ。
地球の人口は90億で頭打ちになり、技術革新は、その人口を養ってさらに環境を改善することまで成し遂げるだろう。
日本には、たしかに、世界に例をみない高齢社会が到来しているが、ピークは過ぎ、現役が高齢者ひとりを支える社会を生み出しているだろう。
ともかく、あんまり悲観的になるのはやめようではないか。
過去の経験から冷静に考えると、真っ暗な未来より、明るい未来が、僕らを待っている可能性は高い。
2050年頃には、化石から抽出したDNAから、マンモスの赤ちゃんを生み出すことができるようになっている可能性があるそうだ。
ワクワクするではないか!
しかし、それとて、現在の科学技術の延長線上で考えられることに過ぎない。
間違いなく、誰も予想できない技術革新によって、マンモスの赤ちゃんなど霞んでしまうようなとんでもない事件、SF作家にも想像できない、とんでもなく明るい未来が待っているのだ。
その根拠は僕らのなかにあるのだ。
だって、あなたも、ヤルときゃヤルでしょ!?
( 写真は アンティーク 象の袱紗 マンモスじゃなくて、再度ごめんなさい!)