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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

★★★当ブログはじつはリサイクル/アンティーク着物屋のブログです。記事をお楽しみいただけましたら最高。いつか、着物が必要になった時に思い出していただければ、なお喜びます!お店はこちらになります。★★★


『人の嫌がる仕事をして喜んでもらう』ことから商売を始めよう!

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 起業したいひと、あるいは事情によって自営業をはじめなければならなくなったひとに、伝えたいことのひとつに、『その業界の先輩たちが面倒がってやらないことから始めよう』ということがある。
 以前、『絶対に失敗せずに「商売」を始める10のポイント』という記事にこんなことを書いた。  

人の嫌がる仕事をして喜んでもらおう

 僕らの古着業界では、こんな面白いことがおきる。
 たいていのひとは、業者専門の競市で商品を仕入れる。そして、仕入れの場では、自分が欲しいもの以外にも買わないといけない場合も多々ある。
 たとえば、20枚ぐらいの着物がヤマにされて出品され、その19枚は要らないが、1枚だけ欲しいというような場合だ。
 その1枚目当てに買う場合、残りの19枚は不要になるのだ。
 そして、それをいちいちたたんで持って帰るのが面倒臭くなる。
 その19枚だって売れるのだが、その人にとっては、それをせっせとたたんで、ちびちび販売するより、自分が価値をおいたほかのものを1枚売る方がずっと効率がよく儲かるのだ。
 古着業界に新しく入ってきた人たち、とくに若く既存の古着の価値観にとらわれていない人は、その19枚を貰って帰る。
 あげる側はたたまなくていいし、持って帰らなくていい、どうぞどうぞと喜んであげてしまう。
 そして、もちろん、その若い人たちはそれをヤフオクに出品したり、露天にもっていって詰め放題◯◯円!などと看板をぶら下げて売るのだ。
 高く売れるわけではない。でも、仕入れコストゼロなのだ。儲からないわけがない。
 僕はこの仕組を知った時、なるほどなと思った。
 たぶん、これと同じようなことは、色々な業界にあるのではないだろうか。その業界ですでに商売を確立しているひとは、自分の時間あたりの利益を計算して動く。そしてそれはある程度の金額になっているはずだ。
 その時間あたりの利益より下回った利益でよければ、喜んで仕事を回してくれるはずだ。
 それがなかなか難しいのは、体面を保ちたいという気持ちが残っているからだ。
 体面を捨てて、みんなが嫌がることをしよう。
 そうすれば、きっと、みんな助けてくれる。    

 
 さて、この文章で、伝わる人には伝わったようだが、『露天をする人のためのノウハウだ』とか『Web業界ではそんなことをしていたら絶対に儲からない』というコメントもいただいた。
 そのコメントをもらった時に、ああ、やっぱり伝わらないひとには伝わらないんだなと思った。

 僕はいまでも、失敗しないで商売を始めるには、それが一番良い方法だと思っている。中高生の子供がいたりしたら、一番学資のいるときに失敗なんてできないではないか。が、そういう方法で商売を始めたら、すべてを失うような失敗はしようがない。
 ただし、それはあくまで「失敗できないひと」ならばという話ではあるので、大きな失敗をしてもまだ何度でも立ち上がれるひとは考えなくて良い。実際にそうやって起業して大きな事業にしていくひともいる。ただし、そういうタイプで成功していくひとはごく少数だということは胸に刻んだほうが良い。
 
 また、それは小さなレベルの商売に限った話ではない。つまり、たとえば上のように「ただでもらったものをヤフオク」で売って利益が出たら、そこに留まっている必要はないのだ。それぞれのライフスタイルや信条で、そこに留まっているひともいないではないが、そこで、つまり地べたのようなところで、お客様と取引先の信頼を深めていき、様々な工夫をしていくことで、より大きな、より質の高い商売、より効率の良いビジネスへと変化していけるのだ。そして、たしかに、それぞれの業界で重きをなしている諸先輩がたもそうやって、一歩一歩階段を登っていったのである。  

 
 たまたま、うちがお世話になっている税理士の武田美都子先生の記事が産経新聞の京都版に出ていて、その中で先生が語っておられることが、ちょうど僕が先に述べたこととシンクロするので紹介したい。
 彼女とは、彼女が中学3年生の時、家庭教師をさせていただいた縁だ。志望高校に合格したら家族旅行のハワイに同行させてあげるという餌をお母様からぶら下げられ、思いっきりしぼった覚えがある。しかし、当時の彼女は、数学は好きだったが、暗記物は嫌いでいくらせめても覚えようとはせず、結局、志望校には合格できなかった。 その出来の悪い生徒に、今は逆に、税務や決算などで思いっきり絞られている。

 彼女は大手銀行を辞めて30才から税理士を目指して勉強を始め、見事に税理士への転身を果たした。
 いまでは充分な顧問先を持ち、近畿青年税理士連盟京都支部の支部長も努められ、講演にも引っ張りだこで、最近は『はんなり美人のお財布術ー上手にためて、かしこく使う』も上梓された。 
 あのやんちゃで気の強い中学生が、毎年、バニーちゃんとか変なコスプレ写真の年賀状を送ってくる、あの「ミツコ」が、いまや、引っ張りだこの税理士先生とは!
 いや、確かに、たいした先生で、先生のおっしゃるとおりに決算、納税をきっちりと行っているが、10年以上に渡って、税務署から何かの指摘を受けたことは一度もない。
 

はんなり美人のお財布術―上手にためて、かしこく使う

はんなり美人のお財布術―上手にためて、かしこく使う

 

 
 さて、そんな彼女が開業の時のことを振り返って、記事のなかでこう語っておられる。

現在大活躍の武田さん。だが最初は当然顧客もなく、自宅を事務所にしてのスタートだった。自宅開業は一見マイナスイメージだが、ちっとも武田さんに不安はなかった。「顧客はないけど時間はある、家賃もかからないからその分無料で手伝えることがある!」当時はまだ走りだったブログという無料の広告で、武田さんは女性自身のお金にまつわる話を分かりやすい言葉で書きつづった。(中略)ブログは予想を超えて大反響。

 
 まさに、僕が書いた「いらないヤマを安く手に入れて売る」と同じことではないだろうか。普通の税理士さんなら手間がかかってしないことを、開業したての彼女は喜んでしたのである。だから、お客さんがついたし(僕もそのひとりです~そういえば、レシートの束を紙に貼ってもらうようなことまでしてもらってたような~~ほんとうに、ごめんね!)、満足したお客さんが次のお客さんを紹介してくれた。ブログにきた答える義務のない質問にも丁寧に答え、そこからお客さまになってくれた人もでた。
 そして、もちろん、彼女はそこに留まっていたわけではなく、講演や執筆などもこなして、ますます仕事の質を価値を上げていっておられるのだ。

 だから、やっぱり、商売を始めるうえで、「人の嫌がる仕事をして喜んでもらおう」ということ、それを起点にして商売を始め、自分の得意な方向で仕事の質を徐々に上げていくという方法は、古着の商売に限らず、多くの業界で通用することではないかと思うのだ。
 以前のエントリーではこの若干言葉足らずだったかもしれないが、これでもう少し、僕の考えが伝わっただろうか。

 


京都の女性税理士なら武田美都子税理士事務所


PS ちなみに、武田先生に確認したところ、事務所の業容を拡大するので、新規の顧問先も受け入れ可能とのこと。僕は商売をはじめて2年目に彼女に顧問をお願いした。その時、まだ商売も小さかったので、自分でやるべきか迷ったのだが、結局、彼女は顧問料以上のアドバイスをしてくれて、あの時期から彼女に任せたことをとても良かったと思っている。ご相談は彼女のHPかFacebookで。