旅ガールに恋しちゃだめ
旅ガールに恋しちゃだめ。
日焼けしたボサボサの髪。肌だって以前とは別人のよう。
前は、日焼けなんてしなかった。日焼け跡の筋が何本も走り、あちこちに、傷や虫に噛まれたあともある。でも、彼女の肌にあるすべての傷には、素敵な話が詰まっている。
旅ガールに恋しちゃだめ。
喜ばせるのは至難の技。モールでのディナーと映画なんてウンザリ。彼女の魂は新しい体験と冒険を望んでる。あなたの新しいクルマやお高い腕時計には、興味なし。そんなものの自慢を聞いているぐらいなら、岩を登り、飛行機からスカイダイビングがしたい。
旅ガールに恋しちゃだめ。
飛行機のチケットのセールがあると予約をせがんでいつもあなたをイライラさせるから。レパブリックでのパーティーなんてつまんない。アヴィーチーに100ドル以上も絶対に払わない。だって、クラブでの週末よりもっとワクワクすることがどこか遠くにあることを知っているから。
彼女は安定した仕事を続けられない。あるいは、その仕事を辞めることを夢見ている。彼女は誰かほかの人の夢のために働き続けたくはない。彼女は自分の夢を持っていて、それに向かって仕事をする。彼女はフリーランサー。デザインし、ライティングし、写真を撮ったり、なにかほかにクリエィティビティと想像力が必要なことをして、お金を稼ぐ。あなたの退屈な仕事に文句を言うことで彼女の時間を無駄にしないで。
旅ガールに恋しちゃだめ。
彼女は学位を無駄にしてすっかりキャリアを変えてしまった。彼女はいま、ダイビングインストラクターでヨガの先生。つぎの収入がいつ入るのか、はっきりし たことはわからない。でも、毎日ロボットのように働いてはいなし、彼女は人生が与えてくれるものを取りに外の世界に出て行く。そして、あなたにできる?っ て、チャレンジしてくる。
不確かな人生を選んだ、旅ガールに恋しちゃだめ。
彼女には旅のプランも定住地もない。流されてい く、彼女のハートが導くところへ。好きな時に好きなことをする。腕時計なんてしない。太陽と月が一日を支配する。いい波が呼んだら、そこでストッ プして、しばらくのあいだなにものも無意味になる。だけど、サーフィンが人生で一番大事なことでないことは、学んでいる。
思っていることは正直に話す、旅ガールに恋しちゃだめ。
彼女はあなたの両親や友だちにいい印象を与えようなんてこれっぽちも思わない。彼女は尊敬することを知っているけど、グローバルな問題や社会的な責任について論争することを厭わない。
彼女はあなたを必要とはしない。
彼女はテントの張り方を知っているし、フィンだって自分でつけることが出来る。料理だって上手いし、あなたに食事のお金を払ってもらう必要もない。彼女はあ まりに自立しているので、次の旅行にあなたが一緒に行こうが行くまいが気にしない。目的地についたら、あなたの存在を忘れて、さっさとひとりでチェックイ ンしてしまう。
彼女は今を生きるのに忙しい。見知らぬひととおしゃべりする。世界中の、彼女と同じような情熱と夢をもった、たくさんの面白い人たちと会う。
そして、あなたには退屈してしまう。
だから、ついていけそうにないなら、旅ガールに恋しちゃだめ。
それでも万一あなたが旅ガールに恋したら、彼女をキープしようなんて考えちゃだめ。好きなところに行かせてあげて。
*以前から、Mediumで話題になっていた記事です。すでに、28ヶ国語に翻訳されていますが、リストに日本語がなかったので、翻訳してみました(かなり原文に忠実です。原文はこちらですので、不備な点あれば教えていただければ訂正します)。
彼女、Adiさんのプロフィールはこちらに書かれていますが、ある時、ビジネスウーマンとしてのキャリアを捨てて旅に出て、上に描かれているような異なるライフスタイルを実践するようになったそうです。現在、インドネシアのロンボク島に住み、ヨガを教え、トラベルガイドをしているそうです。
*2015年4月18日追記
メールで翻訳の間違い部分を教えていただき訂正しました。 Shing02さんありがとうございました。