「とことんやってもいないのにやった気になっている病」にかかっていませんか?
自分の会社は、自分のチームはとことんやるべきことをやっていると思う。
しかし、もちろん、世の中には上がいて、自分のとことんの何倍も上をいっている人間がいる。
下に貼った動画は、あるpodcast(ネットの放送局のようなもの)を経営しているひとが、トヨタの生産管理のマネージャーを招いて、自社の業務の改善をしたときの様子をまとめたものだ。(英語です)
トヨタの5Sの「整理、整頓、清掃、清潔、躾」は欧米でもよく知られているようだが、生産現場ではなく、クリエィティブな現場にも、その考え方の導入が役に立つ一例になっているように思う。
じつは、うちでも、毎朝チーム毎に朝会をして、ちょっとでも能率アップにつながることはないかと、お互いに知恵を絞り、アイディアはどんどん実行していっている。それで、たとえば、1年前と比べるとかなり作業効率はアップしたのだが、やっぱりいつでも上には上がいる。
最近もある人と話をしていて、写真撮影用に使うデジカメは何が良いかという論議になった。
先方も僕と同じくスタッフが毎日大量の写真を撮影しており、撮影にあたってはいろいろな工夫をされているようだった。
たとえば、うちの写真は、縦と横が混在しているのだが、彼の会社の写真は、すべて横に統一されているそうだ。
そう言われてはじめて気がついたのだが、彼の会社の写真がうちのものとちょと違うなと思っていた最大の理由はそこにあった。
たしかに、横に統一すれば、カメラを縦に持ち帰る時間、それを画像処理で縦にする時間は省くことができるのだ。
そして、彼が使っているカメラは・・・
いや、それをここに書くのはやめよう。
とにかく、彼がそれを選んだ基準は、僕の基準とはまったく異なっていた。それは、カタログのスペック欄で簡単に調べることができないもので、店頭などで丁寧に調べて選び抜いたようであった。
ともかく、自分なりに、徹底的に無駄を省いて、能率の良い仕組みを作り上げたと思っていても、まだまだ中途半端で、自分の何倍も考え抜いている人間がいる、ということにやっと気がついた。
いわば、「とことんやってもいないのにやった気になっている」病気にかかっているようなものだ。
ともかく、自分が今やっていることがベストだという固定観念を捨てて、とことんやってみなければ!
photo by Otis Blank