ICHIROYAのブログ

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ふらふらしながら2億円稼ぐ方法があった!

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ガレージセールで、300円で買った鉢が、2億円になったそうである
この火曜日、ニューヨークでの話である。
それは中国、宋代(960~1127)年のもので、サザビーオークションで、有名ディーラーに、2.2百万ドルで落札された。

出品したひとの情報は公開されていない。
でも、2007年に、ガレージセールで3ドルで買い、暖炉の上に飾っていた、ということはわかっている。
そのひとが余程の目利きだったのか、偶然にそれを目利きの知人が目にしたのか、そのあたりが、もっとも興味深い話になるのだが、その点は明らかにされていない。
ただ、そのひとは、専門家にその鉢を見せ、大体の価値を確認したうえで、サザビーに出品したのだそうである。

まったく、もって、世は、中国である。
2011年、すでに、世界の芸術品・骨董品の取引規模は、アメリカを抜いて、中国が世界一になっている。(参照
中国からは、長い間にわたって、貴重な芸術品が、世界各地に持ち出された。
この鉢もそういったもののうちのひとつで、巡り巡って、1000年の時を経て、ニューヨークで再発見されたのである。
そして、中国の人たちは、かつて世界に持ちだされた優品を買い戻そうと、世界中で自国の骨董品を買い上げている。

もちろん、日本にも中国の芸術品が多く渡ってきている。
実は、先日も、知人の家に伝わる書画骨董について、相談を受けたのだが、それは第2次世界対戦頃に中国から持ち帰られたもので、かなりの価値のあるものとわかった。

そうなのだ。
我が家の爺さん婆さんの遺品に、1億とは言わずとも、価値のある中国モノが混じっているかもしれないのだ。
たとえば、お寺などで開催されている骨董市やフリーマーケットでふらふらしていて、ふと目にした鉢に心惹かれ、3千円で買って帰って置いておいたら、3000万円の価値のある宋代の鉢だったりするかもしれないのだ。

昔から、骨董の世界では、そういった話は、ゴロゴロ転がっているのだが、今は、ともかく中国なのである。

ちなみに、僕の話もしよう。
中国の衣装、「龍袍」が裂の市場で出品されたので、ぽんと飛んで買った。
高かった。
けど、シメシメ、これで大儲け!
で、そいつは、たしかに中国の「龍袍」だったけど、宮廷で着られていたものではなく、巷で着られていた下々の衣装であった。
そういや、たしかに、刺繍が荒い。
先輩に見せて、「あああ~~」と言われたまま、倉庫のどこかに押し込んだままだ。

ふらふらしながら2億円稼ぐ方法だってあるはずなのに、どうやら僕は幸運の女神に見放されているらしく、損をするばかりなのであった。

いや、わかっている。
ほんとうは、勉強不足のせいなのだ。
で、宝も幸運の女神も、するすると目の前を通り過ぎていくのである。
今日も、また。