従業員がいない『元銀行の建物を3年半かけて改装した本格喫茶店』(アメリカ)
僕が時々お世話になるドッグランは、夕方に行くとオーナーも従業も誰もいないときがある。
オーナーが最後の入金を済ませるとさっさと帰ってしまい、あとは常連さん何人かがその場をしきっている。
同じく小さなビジネスオーナーである僕にしたら、何か問題が起きたらどうするんだろうとちょっと心配になるが、オーナーさんは平気なようである。
たぶん、毎日のように来ている常連さんとの絆、信頼感が半端なく、その客様との深い絆が営業面にも安定をもたらしているのだろう。
まあ、しかし、それもよく知ったお客さま数人だけしかいない、短い時間だからできることだろう。
普通は、すべてをお客様にまかせて、ビジネスがうまく回るとは考えられない。
だけど、今朝、アメリカでそんな例をみつけてちょっとびっくりした。
ノースダコタのVault Coffeeという喫茶店さんが行っているHonor System(信頼に基づくシステム)がそれだ。
この喫茶店にはスタッフはいない。お客様は自分でコーヒーをいれたり、スナックをとったりして、コーヒータイムを楽しみ、自分で料金をおいて店を出る。
完全に無人でカメラなどもない。
逆に本や雑誌が置いてあり、土曜日の朝には映画も上映される。
料金は現金だけでなく、クレジットカードやチェックでの支払いも可能だという。
Vault Coffeeは小さなお店ではない。写真のように元銀行の建物を、オーナーのBrekke夫妻が3年半かけてコーヒーショップに改装したものであるという。
そんな営業形態であるVault Coffeeショップだけど、店内は清潔に保たれ、しかも、売上は支払われるべき総合計金額より、15%多いのだという。
地域の人たちがその店を愛し、オーナー夫妻の心意気を感じ、その存続を願っている証だろう。
こころ温まる話ではないか。
きっと、地域の仲間と休みの朝にそのVault Coffeeショップで飲むコーヒーは、格別の香りがするに違いない。
こちらの記事を参照しました(North Dakota's The Vault coffee shop operates on the honor system | Mail Online)
Facebook
The Vault Coffee Shop & Bakery - Valley City, North Dakota - 喫茶店、アートギャラリー | Facebook