ゴルフ会員権価格が急上昇!(バブルよカモン!)
by Stuck in Customs
昨日の日経新聞によると、ゴルフ会員権価格が急上昇しているという。
関東圏の平均は3ヶ月前に比べ、約3割上昇したという。
円も安くなり、また、もちろん、景気が良くなれば、自分の商売にプラスなので、嬉しいことには違いないのだけれど、「ゴルフ会員権も上昇」と聞くと、ちょっと嫌な感じになる。
バブル期、僕は百貨店の企画部などで働いていて、月度に経済状況、小売情報、店頭情報などをまとめていたのだけど、どれほど高額なものが売れたか、ということを書くのが常であった。
しかし、もちろん、自分にはまったく無縁の世界だった。
株に投資する余剰資金もなく、家もなかった。
賃貸から抜けだそうにも、給料はさほど上がらず、が、家はみるみる高くなり、とても手が届かなかった。
家を買った友人たちからは、「買って1年で、1000万ぐらい上がった」とか聞かされる。また、株をやっている人からは、儲け話を、嫁の実家のお父さんからは、大昔に買わされたゴルフ会員権がいったいどれほどになったのか、聞かされた。
当時、株高も地価の高沸も、僕には何のメリットもなく、ただ、取り残されていく気がした。
だが、いまから考えると、僕の与えられていた仕事、給与のレベルが、そもそも、バブル経済で成り立っていたものだった。
だって、当時、百貨店は資産のある人達の豪快な買い物で大いに潤ったし、だからこそ、百貨店の中にも、さほど利益に貢献しなくても、多くの給与をもらえる人たち(僕も含めて)が多くいたのだ。
バブル経済が弾けて、百貨店の売上は劇的に縮み、そういった人たちは社内にはいなくなった。
まあ、ともかく、バブル期は、資産がなくても、それで豊かな生活が成り立っていた人たちが多かったはずで、悪かったとも言い切れない。
それにしても・・・
株はまだまだ上がりそうだ。
都市部の土地も、リートもまだまだ上がりそうだ。
ゴルフ会員権も上がりだした。
それでなくても、物価が2%もあがるなら、現預金でもっていたら、損をするばかりだ。
値上がり前に、早く、投資しないと・・・
カネカネカネ。
なんだか、嫌なムードだ。
不況より、好況のほうが良いのは、わかっている。
でも、なんだか違う。
世界の26億人はトイレのない生活、清潔な水を得ることさえ困難な生活を送っている。
日本の人口は減るし、子どもたちは、どうやってお年寄りを支えうるのか定かではない。
引きこもりで社会に出てこれない人たちが70万人もいる。
だから、どうだ。
経済さえ好転すれば、これらの問題も、いくらかは解決される。
でも、なんだか違う。
ゴルフ会員権が投資対象になるような社会は、どこか間違っている。
経済は、バブルで好況になり、それが弾けたせいで起きる不況は、つぎのバブルで癒されるものだ、という。
でも、やっぱり、それは間違っている。
いや、間違っていないかもしれないけれど、できることなら、そういうサイクルからオサラバして、持続可能な、緩やかだけど、確実な経済成長が欲しいのだ。
などと感じながら・・・
ショーバイはショーバイ。
がんばらねば!