壁にぶち当たったら、いつまでも横に行くのはやめよう!
最近、ビジネスの方向性についてよく考える。
大手でない僕たちは、なるべく早く、技術の進歩やお客様のライフスタイルの変化にあわせて、可能な限り早く動いて、自らのやりかたを変化させていくほかに、生き残る道はない。
ただ、ネットの時代になって、その変化はますます早くなり、ビジネスの変化もどんどん早くなってきた。
仲間に色々と話を聞くと、今後どういう方向にビジネスを伸ばすか、人それぞれに色々と考えて悩んでおられるようだ。
ただし、どういうやりかたをしても、たいていそこには、先行者がいる。
ある人が以前こういう風に言っておられた。
壁にあたったら、横に行っても無駄だ。
どこまで行っても壁は続いている。
どこかでその壁をぶち壊して進むほかない。
まさにその通りで、横に行ってビジネスのやり方を既存のほかのものに変えたところで、そこにはすでにたくさんの人たちがいて、同じく壁を乗り越えようとして頑張っておられるのだ。
その壁を乗り越えるにはふたとおりの方法がある
(1)壁の穴をみつける
(2)壁の弱い場所をみつけて、自分でぶち破る
僕の場合、最初に海外向けのネット販売を始めたとき、まさに(1)であった。それをやっている人はほとんどいなかった。
ただし、それはやってみてはじめてわかったことで、そこに穴があるということを、事前に発見したわけではない。
日本向けのネット販売を始めたときは、すでに先行者で溢れていたので、なんとかお客様に助けて頂いてここにいるということは、今回は詳しく書かないが(2)の方法で壁を突き抜けることができたのかなと思う(ありがとうございます!)
経験上わかったことがいくつかある。
机の上で考えているだけでは、(1)のような状況にはならない。動いてみなければ、穴はけっしてみつからない。
また、その穴を期待して動いてみても、穴はない場合の方が多い。
結局のところ、多少横へ動いてみて、弱そうなところをみつけ、そこに全力でぶちあたってみるしかない。
そして、最近、とみに思うのだが、壁のどの部分をどうやってぶち破るのか、ということは、「おまえは誰だ!?」ということと密接に結びついているということだ。
「どうやって」の部分は、「自分が一番得意とすること」、「その業界にいる誰よりもうまくできそうなこと」を武器にしか突き破れないのだ。
いくら論理的に考えても、同じく論理的に考える人は多くいるので、同じような方法になってしまい、そこでの勝負は、体力になってしまう。
しかし、そのコアが「おれ!」であったら、他のひとはついてこれない。
まあ、当然のことなのだが、そういうことに加えて、もうひとつ最近感じることがある。
「自分の得意なこと」はあっても、それだけでは壁を乗り越えるには、チカラが足りない場合がある。
僕をはじめ、多くの人たちはそう感じているのではないだろうか。
その場合、「得意なこと」が異なる信頼できるパートナーをひとりか二人みつけて、チカラを合わせてその壁を破るということもできるのだ。
もちろん、これもごく当然のことだ。
しかし、この場合、一番難しいのは、100%信頼できるパートナーをみつけることだ。経験上、「得意なこと」が異なる人物をみつけることはさほど難しいことではないが、その相手が100%信頼できると確信できるまでには、ある程度の時間がかかる。何年もかかる場合もある。
そういうパートナーをみつければ、たったひとりで絶望的に壁に立ち向かう必要はなくなる。
そして、勝利の美酒を味わう仲間がいることは、その達成の喜びは何倍にもなるだろう。
当たり前の話につきあっていただいて恐縮だ。
こうやって書かせていただいたおかげで、自分の考えが交通整理できた気がする。
さあ、時がきたら、バッグをおろし、勇気をもって、ハンマーを振り上げようではないか!
photo by Nik Coli