上司とのコミニケーションにあてる時間は1週間に6時間がベストらしい
photo by johnhope14
上司との距離感というのは、きっとすべての組織人にとって永遠の課題だろう。
素晴らしいと思える人を上司に持てた時は、もちろんなるべく多くの時間を上司とのコミニケーションにあてて、そのノウハウを得たいと思うだろう。
だけど、あまりにこちらから近くに寄り過ぎると、上司に取り行っているとか、上ばかり見ているとか、◯◯さんの腰巾着とか言われかねない。
また、仕事はほどほどで、自分のプライベートにまでずかずかと踏み込んできて、お酒のお供やゴルフを強要する上司なら、どうやってその災厄を免れるかということでいつも頭を悩ませてしまう。
今朝Mashableに面白い研究結果が出ていた。
「Study: Spend Extra Time With Your Boss to Feel More Inspired and Engaged」(上司との時間を増やすほど、インスパイアされ、会社への参画意識が高まる)
この記事で紹介されている最新の研究結果*1によれば、
上司との最適なコミニケーション時間は、週6時間である
コミニケーションの時間には、直接話す、あるいはemailのやりとりなどすべてのコミニケーションに使われた時間が含まれている。
週6時間の人は週1時間しか上司とコミニケーションをとらない人に比べて、
(1)よりインスパイアされている人が29%、
(2)より参画意識が高い人が30%、
(3)よりイノベーティブな(革新的なアイディアを出す)人が15%、
多かった
この研究の面白いところは、上司とのコミニケーションの時間が長ければ長いほど良いと言うわけでもなく、週6時間以上をコミニケーションにつかうひとたちは、(1)も(2)も少なくなっていた。ただし、(3)だけは11時間~15時間の間と20時間以上の人たちにもっとも多い結果となっている。
(3)については、上級管理職でベストな時間は7時間から8時間、中管理職では9時間から10時間になっていた。
どうやらこの結果を見る限り、イノベーティブなことが必要な職場では、放任よりも上司との密なコミニケーションが良い結果をもたらしそうである。
ただし、イノベーションがさほど重要視されない職場においては、週6時間程度のコミニケーションがもっともその職場での昇進にもつながりそうだ。
またいっぽう、この話を逆に考えると、部下のパーフォーマンスを最大に引き出そうとすれば、普通の場合は週6時間程度のコミニケーションが必要となることになる。
部下が5人いれば、部下とのコミニケーションだけで、6時間x5人=30時間が費やされる。10人もいれば、60時間で、8時間労働を5日(40時間)を基準労働時間とすると、基準労働時間の1.5倍の時間が必要となることになる。
あわせて、何かイノベーションが必要な状況になれば、さらに多くの時間を費やさなければならない。
そう考えれば、管理職が大変でないはずがない。
あなたは上司と1周間にどれほどの時間をコミニケーションにあてているだろうか?
あるいは、あなたはそれぞれの部下と毎週どれほどの時間をコミニケーションにあてているだろうか?
*1:32,410人のアメリカ人、カナダ人の調査にもとづく。Leadership IQという会社の調査