居眠り運転防止に、新技術『聴くコーヒーAudio Coffee』はいかが?
居眠り運転による事故って、世界中でいったいどれほどあるのだろうか。
実数はわからないが、その総数が相当なものであることは容易に想像がつく。
僕も自営をはじめてしばらくは、ちゃんと睡眠時間がとれず、それでも仕入れのための長距離運転が必要だったので、眠い中をよく無理やり運転したものだ。
ちゃんと目は開いていて中央分離帯の白い線は見えているのに、みるみる視界からそれがそれていく。その意味をアタマでは理解できず、側壁ギリギリでふと我に帰って、ハンドルを戻し冷や汗が吹き出す、というような経験もした。
車を停めて、30分でも寝ると良いのはわかっていても、それも難しいときもある。
それで、サービスエリアで売っているさまざまな「眠気覚まし」アイテムを試した。しかし、眠気が強烈なときは、どれほど強烈に効きそうなアイテムでも効き目は薄かった。
で、僕が最後に辿り着いた「眠気覚まし」アイテムは、スルメであった。
長いスルメを口にほうりこんで、口の中で転がしていると、スルメが口内のあちこちにあたって、脳内のどこかがうまく刺激されるらしいのだ。
そもそもスルメを食べるにはある程度の時間がかかるし、スルメをキャンディみたいに食べると、もっと時間がかかる。その間中、スルメ刺激されて、どんな「眠気覚ましアイテム」よりも、眠気から開放された。
劇的に効いた。
たったひとつの悪い点は、車内がめちゃくちゃスルメ臭くなることだ。
でも、スルメ臭いくらいなんだ! 居眠り運転で事故を起こすよりずっとマシだ。
ということで、僕はこの事実「運転中の眠気覚ましにはスルメが一番効く!」を世界に周知したいと、かねがね思っている。
なぜだか、いくら言っても、それを本当に試してくれるひとはおらず、たったひとりコメントで賛同してくれた方がいただけだが。
なぜ!?
みんな、スルメが嫌いなの?
ところで、スルメではカッコ悪いという人のために、よく効くかもしれない、最新の技術を紹介しよう。
それは、先の記事で紹介した「Pay Per Laugh」と同様に、「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」の今年のイノベーション部門にノミネートされ、現在最終候補に残っているもので、「Audio Coffee」という。(カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルのイノベーション部門の最終選考通過のリストはこちらにある)
これは最新のinfrasonics(超低周波研究)からドイツで考案されたもので、コーヒーショップチェーンのDeli Starと共同でサービスが開始されている。
ひとことで言うと、「コーヒーつまりカフェインの眠気覚ましの効果と同じようなものを、ある音楽を聴くことで得られるシステム」である。
動画のなかでそれは「Binaural Beats(両耳でビート)」と呼ばれているが、たとえば、左耳で425Hzの音を、右耳で440Hzの音を同時に聴くと、脳が活性化され眠気が覚めるというものだ。
もちろん、僕も半信半疑だ。
そんなことで眠気から覚めることができたら、ほんとうに素晴らしい。
その音楽をすでに彼らのHPからストリーミングで聴けるしダウンロードもできるようになっている。(右下「Die Musik」をクリック)
僕もちょっとだけ試してみたが、いま現在そういう状況にないので、本当に効くのかどうかはまだわからない。
しかし、ほんとうに効果が高いものなら、素晴らしいと思う。何万人、ひょっとしたら何百万人という人を救うことになる。
でもね。
たぶん、僕はスルメには負けると思うな。
「Audio Coffee vs スルメ」
体験談、待ってます!
photo by Greg Turner