ICHIROYAのブログ

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EC(ネットショップ)の今後を考えてみた!

 

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 僕のビジネスはネットをつかった小売業なので、ECが今後どんな風になっていくのか、いつも考えている。
 そもそも、インターネットが商取引のさまざまな障害を取り除き、そこに理想的なマーケットプレイスが出現したら、どうなるだろうか。
 消費者は、もっとも安く、早く、便利に、安心して買える相手から買うことになるだろう。
 売る側から言えば、もっとも安く仕入れ、もっともローコストの人件費、運営費、システム経費で、ぎりぎりまで頑張らなければ選ばれない、ということになる。
 実際に、それに近い状況になってきているので、ECの全体のパイは凄まじく伸びているものの、参入しても儲からないという声をよく耳にする。
 それにしても、売る側、作る側も、同じく消費者であり、消費者として家計が苦しくなると、ひとはますます安いものを探すので、回り回ってさらに自分の首を締めることになる。

 ただし、それは理屈を突き詰めて考えるとそうなるという話で、現実的には、楽天に出店して順調に利益を出している人も多いし、自社サイトで大きな売上をつくっておられるかたも多い。
 人間は案外、徹頭徹尾論理的な行為をするわけではないので、将来的には上に書いたようなことがさらに進むかもしれないが、現時点ではそのラットレースから抜け出る方法はあると思う。
 今後のために、ちょっとまとめてみた。


1)もっとも安い価格で提供する


 安く仕入れることは、商売人にとっていつでも、最大のテーマなのであえて書くまでもないかもしれない。海外から仕入れる、直接仕入れるなど、様々な知恵の絞りどころである。
 僕は以前、この方向には生きる道はないと思っていた。だが、あるネットショップXさんのことを聞いてびっくりした。そこはあるカテゴリーの商品を他店よりはるかに低い値段で大量に売る。どちらかといえば、必要だけどサブアイテムと見られがちなアイテムの専門店である。しかし、そのバラエティと安さが半端ない。小売では、日本1の販売量と聞いた。当然、価格も日本で一番安い。
 このお店の話は又聞きだし、どこまでが本当で、どこから盛られているのか、確認しがたい。だけど、僕は、ありえる話だなと思い、とても感心している。
 つまり、最大の資本力や最大のメーカーでなくても、もっとも安い価格で提供する仕組みだって可能なのだという点が、素晴らしい話だなと思うのだ。
 

2)もっとも便利に提供する


 たとえば、楽天さんやYahooさんは、マーケットプレイスとして、最大級のお客様がおり、よく売れる。だけど、総合的な品揃えなので、ものによっては探すのに時間がかかる。
 たとえば、「薔薇の柄の振袖」は探せるかもしれないが、そのなかで「裄◯センチ」のものを探そうとすると、そこから絞り込む手段がない。(手前味噌だけど、やっとうちのサイトもそれが出来るようになった)
 自社サイトをつくれば、そういった商品特性にあわせた、便利さの提供ができる。
 とくに、お客様が欲しい品物を見つけ出すのに必要な時間を短縮することができると思うのだ。
 それは商品特性によってことなるだろう。だけど、そこには無限の可能性があると思う。
 もっとお客様の時間を大切にするには、何ができるか、ということを、僕も考えていきたい。 

3)もっとも安心に提供する


 楽天さんやYahooさんのレビューは、買う側にとってはとても役に立つ。
 自社サイトでもそういったレビューの仕組みは必要になってくるかと思う。
 そして、それだけでなく、たとえば、電話での対応、メールの対応、返品の対応などすべてのお客様との接点で、いかに安心してもらえるかを伝えていかなければならないと思う。ちょっとした行き違いがSNSなどで拡散してしまうリスクも高くなった。
 たとえば、責任者がちゃんとしたブログを書く(がんばらねば!)とか、たとえば、難ありのものであれば、その難を徹頭徹尾正確に書くとか、ショップや商品特性によっても、レビュー以外に、さまざまな取り組みはできそうだ。
 お客様のなかには、「一番安心して買えるところから買う」というかたが、まだまだたくさんおられるように思う。
 

4)ほかにないものを提供する


 ほかにないもの、品番で検索できないものを商材に選ぶほうが、ECでは利益を確保しやすい。
 オリジナルを作る、他社には流さない止め柄をつくるなど。
 それは当たり前のことなのだけど、最近では、布地へのプリントなどの技術が進歩し、さらにオンデマンドで作って提供するというようなことが、様々な分野で可能になってきた。
 知人の呉服屋さんは、ここ何年もその技術を磨いておられ、最近とくに技術レベルがあがって満足のいくようなことができるようになってきたとおっしゃっておられた。
 そういった技術の進歩には、常に眼を光らせておく必要がある。

5)コミュニティをつくる


 コアとしているお客様の望む情報を提供する、あるいは、そのお客様たちが交流して情報を交換するような場所をつくるということも、楽天さんやYahooさんにはできないことなんじゃないだろうか。
 それは利潤は生まないかもしれない。だけど、お客様が楽しめる価値のあるコミュニティを、いくつかのショップで共同でつくってみるのも、大きな目で見るとまわりまわって自社を支えてくださることになるのではないかと思う。

 

photo by New Old Stock