ICHIROYAのブログ

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自閉症の私の息子が、いかにビジネスイノベーションをもたらしたか(全文翻訳)

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*How My Son's Autism Inspired Business Innovation(2014.1.11)

の全文翻訳です。ほぼ間違いないと思いますが、ほんの少し端折った部分もあります。間違いあればお教えください。

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私の息子マットは3才のときに自閉症と診断されていたので、学校で毎年開催される教育プランのミーティングに参加するのには慣れていた。しかし、2009年、マットが14才になったとき、高校生活や将来のことを話し合うミーティングが必要になったときはじめて自分にその準備ができていないことに気がついた。


「高校卒業後、マットやどうやって自分で生きていくのだろう?」それは自分も妻もよく考えてこなかった難問だった。もちろん、マットが高校から大学行き自分自身で稼いで生きるようになることは無理なのだという事実を受け入れたときに、わかっていたことではあったのだが。

マットに相応しい場所があるはずだということはわかっていた。だけどそれは、そんな場所を、マットと同じような自閉症の若者を支援するビジネスの場を、自分でをつくならければならないと理解してはじめて気がついたのだ。

Autisum Speaksという自閉症擁護団体によれば、90%近くの自閉症の若者は職をもっておらず、また毎年5万人と見積られる自閉症の人々が労働市場に加わっている。これはとんでもない量の高度な人間の潜在能力が活用されていなことを意味している。その潜在能力をいかす方法はないのだろうか?

2009年の学校での話し合いの時、私はラゾフィッシュという大きな広告会社の代表をしていた。しかし、そのビジネスプランを思いついたのは、シアーズホールディングという会社で働いていたときのことだ。シアーズでは毎週9000万部のチラシ、写真と価格と説明文のついた20~50ページのものをつくっていた。
私達の事務所には、チラシ作成の仕事、繰り返しと手順の決まった仕事に飽きてうんざりしているスタッフがいた。ラゾフィッシュにいたときも、そういった仕事の業界レベルでオーバーキャパシティと戦っていた。

Excelやそのほかのツールによって作られる細かな繰り返しの仕事ではなく、エキサイティングでクリエイティブな仕事を夢見て広告業界に入ってきた人たちによって、こういった仕事は行なわれている。
しかし、細かなことに対する注意力とそれを何度も何度も繰り返すことが必要なタスクのの規則性と不変性は、自閉症の領域にいる人々の多くにとっては、退屈ではなく快適なのである。それは「パーフェクト・フィット」に思えた。

マットと彼と同じような若者に仕事をしてもらうためにつくった会社AutonomyWorks(自立した仕事の意味)を1年間続けてきた。データーや分析、細かなウェッブ・メンテナンスを、緻密に、技術的な手順を踏まえたやりかたで何度も繰り返してやれるスタッフをプールし、広告会社に紹介してきたのだ。
現在、15人(11人の自閉症の方と4人のマネージャー)を雇って、彼らの生活賃金とフルタイム従業員としての給付も提供できている。

これだけの人数を雇うには、一般的な雇用より最初は若干の経費がかかる。少し長い訓練が必要だし、一対一の訓練、前もって手順がスムーズに行くような仕事場のデザインと計画が必要だ。しかし、その余分にかかるコストは小さなもので、離職率の少なさと生産性の向上がそれを帳消しにしてくれる。
このビジネスモデルの利点のひとつは、スタッフの全員がひとつの専用の施設で働けることだ。それが出費を抑えてくれるのだ。クライアントにとっても、仕事を広くばらまいて依頼しなくて良いという利点がある。

わたしたちはこのビジネスのスケールを拡大しようと思っており、2015年までにそのプロトタイプの施設をシカゴにつくろうとしている。そこでは300人の人々が働く予定だ。今のところの成功で、わたしたちは、活用されていないワークフォースをうまく活用する道をみつけたと思っている。
最高に良かったなと思うのは、自閉症の子をもつ親が「私の子供は成長したとき、どうやって稼いでいったらいいのだろうか?」という問いに、もうひとつの答えを用意できたことだ。