「世界を変える」薬のパッケージのアイディアに涙せよ!(あなたにだって世界は変えられる?!)
ときに、シンプルなアイディアとデザインが、幾万もの命を救い、僕らの生活を便利に快適に変えてくれることがある。
気づいてみれば、そんな簡単なことが、っていうことも、いまだにある。
昨夜、みつけたアイディアが、あまりに、シンプルで素晴らしいので、早く紹介したくてうずうずしてた。
How Self-Expiring Medicine Packaging Could Change The World
(期限切れを自然表示する薬のパッケージがいかに世界を変えるか)
by John Brownlee
アイディアっていうのは、こうだ。
薬には、消費期限がある。
で、それは表示されているけど、様々な問題があって、実際に使うときには、ちょっとわかりにくい。
わかりにくり理由は、
◆小さな文字で書かれている
◆英語や日本語、その国の言葉で書かれている
◆外箱だけに書かれている
というような点である。
とくに最近では高齢化も進んでいるので、小さな文字は読みにくい。
また、開発途上国などでは、薬は小分けして売られたりするので、小分けされたパッケージには、期限の表示そのものがないため、期限を知ることができない、ということも起きている。
red dot 賞を去年受賞したゴーエル夫妻のアイディアはこうだ。( red dot 賞について)
薬のパッケージそのものに、特殊なインクで、期限切れとともに浮き上がる文字もしくはマークを印刷しておく。
そして、そのマークは徐々に濃くなり、期限切れが過ぎると、はっきりと「ノー」とか「危険」とかを意味するマークが、表示されるようになるというものだ。
たとえば、僕が飲んでいる薬、メバロチンだけど、この処理をしておくと、写真のように、もらったときには何も表示されていないものが、期限切れ時には、一番下の写真のように、大きな「×」マークがはっきり見えるようになる。
直感的にわかるように、ドクロのマークにするとか、デザインの工夫の余地はまだまだある。
たったそれだけのことだけど、それがすべての薬に実現すれば、と考えると、その効果にバクバク興奮する。
その薬が、期限切れかもっていう心配なしに、誰もが飲めるようになるし、途上国やお年寄り・子供たちの事故がなくなる。
これで興奮せずにいろ、っていうほうが無理だ。
技術的には、さほど難しくはないだろう。
ただし、上記の記事では、いくつかの問題が指摘されている。
巨大な製薬会社が、コスト増をのむか、という問題。
さまざまな法律を変更する必要がある点、などだ。
いや、しかし、それぐらいなんだっていうんだ。
僕は、ゴーエル夫妻のこのアイディアは実用化され、ここ日本でも、それが常識となる日がやってくる気がする。
ネット上では、「意識の高い」連中がつかう言葉として、「世界を変える」っていうセリフは、なにか胡散臭いもの、ととらえられることが多いが、ほら、やっぱり、こんなちょっとしたアイディアで、まさに、「世界は変えられる」んだ。
「多くのひとが、期限切れを、心配しながら、薬を飲む世界」から、「誰も、期限切れを心配しないで、薬を飲める世界へ」と。
あなたにも、「世界を変える」ことができるかもしれない。
追記)ブクマコメントで、「期限が切れたものはどんどん廃棄してもらったほうが、製薬会社は儲かる」という意見をいただいた(ありがとうございます!)。もし、そうであれば、実現のハードルはさらに低くなる!