ICHIROYAのブログ

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腰痛の新米におきること(何かに似てない?)

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立鶴の図 爪綴れ袋帯

古着屋には腰痛もちが多いです。
僕もひどい腰痛をやって、1ヶ月ほど、まともに歩けず、仕事もできず、だったことがあります。
いまでも、重い荷物を不用意に持つと、ぎくっときます。
ぎくっとこないときは、翌日じんわりとくるんです。 

先生に診てもらったら、レントゲン写真を見ながら、「椎間板の間に、神経が出て、つかえていますね」
とおっしゃいます。
しかし、そのレントゲン写真、いくら見つめても、そんな風に見えません。
まるで、心霊写真に顔を捜すがごとくです。
納得いかないまま、首をひっぱって、腰を温めて、湿布だけたっぷりもらって、いつも治療は終了。
治る気がしないよ
と、思えば、やっぱり、痛みはひかないんです。
なんだかな、椎間板につかえてるとか、ほんとうかな、といつも半信半疑です。

このあいだ、NHKで、腰痛に関する最新の医療情報の番組をしていました。
そしたら、疑問がとけました。 
神経が椎間板のあいだにでっぱっているからといって、必ず腰痛になるか、といえばそうではなく、そもそも、腰痛の原因の何割かは、「腰が痛い」のではなく、「脳内のある状態が、腰が痛いように感じさせている」というのです。

目からうろことは、このことです!
「腰になにか、物理的な痛みの原因があるから、腰が痛む」と思っていたら
「腰にはとくに問題はないが、脳の状態が、腰が痛むように錯覚させている」なんて!

僕の腰痛もそうなのかな。
でもそうなら、レントゲンをいくら見つめても、温めても、ひっぱっても、治るわけないじゃん。
先生、頭の中をみてくださいよ。

ところで腰痛は、なぜ、かくもひとを頑なにさせるのでしょうか。

ふだん、人間関係にも細やかな気遣いをしてくださる先輩。
長いあいだ腰痛に悩まれておられたそうです。
その先輩が、腰のサポーターの種類はコレ、接骨院は◯◯の△△先生が絶対、とすすめてくださるんですが、その勢いがいつもとは違います。
いつもは控えめな先輩が、僕の腰痛に関しては、どんなひとより、なすべきことを知っている、という、確信をもってぐいぐい押しつけてこられるんです。
次にお会いしたときに、そのサポーターをしていなければ首を締められそうですし、その遠方の先生を訪ねておかなければ、腰に一発くらうこと、間違いなしという勢いです。
サポーターはご指定のものを買いましたが、さすがにその遠方の接骨院にはいけず、つぎにお会いする日に、どう言い逃れしようか、腰痛以上に悩ましい日々を送りました。

また、ある先輩は、「そんな腰痛は、◯☓で△❏◯。俺が触ったら、30分で普通に歩けるようにしてやる」とおっしゃり、命乞いほどの勢いで、ご辞退するもかなわず、さっさと僕の足をとって、ツボの刺激な何かを始めてくださります。
痛い!
痛いのなんのって、腰痛よりも、揉まれて、ぎゅうぎゅう指を押し込まれた、足が痛いっ!
なんとか耐えぬいて、30分後。
もちろん、歩けません。
あれ?もう一度やったろか、って、もう結構です!

腰痛のことなると、経験者は、なぜか、皆そうなるんです。
一家言お持ちで、自分の治療法に絶対の自信。
新米の腰痛ホルダーの悩みを解決してあげようと、こころの底からの良心で、アドバイス。
本人には、全然悪気はないのですが、腰痛の新米には、かえって悩みの種が増えるだけ。

 
ふむ。

で、この状況って、僕らが大好きなあるものを巡る状況と、
なんだか、似てません?
ちょっと、気になります。