ICHIROYAのブログ

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地球上のすべての樹木にIDナンバーが付与される日が来そうだ!

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by Mollivan Jon

どこぞの国のミサイルが、どんな状態にあるとか、どこぞの国の核施設の建物の状況がどうだとか、衛星画像でそれを見せられると、最近は、慣れてきたけど、やっぱり、なんだか複雑な気持ちになる。

地球はどんどん小さくなって、いまや、クリックひとつ、どんなことだって、隠し事なく見えてしまう。
Google Earthで、自分の家や近所の池などを見た時の衝撃は、忘れられない。

こういった技術は、軍事用、気象用だけでなく、地図とかナビとかにも使われ、おおいに便利になっているのだけど、今朝見つけた、システムとアプリは、なんと、「地球上の樹木」の解析を行っている。

近い将来、アパラチア山脈の樹木も、アマゾンの樹木も、日本の木曽の樹木も、地球上のすべての樹木の、位置と種類が地図上にプロットされ、その成長が管理される日が来るかもしれない。

現在、フットボール場数十個分の森林が、毎分失われている。
そして、日本でも、林業はなかなか生産性が上がらずに苦しんでいる。

このページによれば、Silvia Terraという会社のシステムを使えば、森林や野生環境の保護に役立つだけでなく、林業の効率化に大きく寄与し、実際、アメリカの数千人の林業従事者がすでに利用しているという。

ふたつの製品がある。Timber Scoutは、限られた現地でのサンプル調査と、衛星画像の独自技術での解析を組み合わせ、正確なデーターを安価にすばやく提供できる。どれほど大きな面積でも、その森の樹木の種類、本数、それぞれの直径の大きさを、正確に類推することができるらしい。

もうひとつは、Plot Houndというスマホ用のアプリで、森のなかに入り、それぞれの樹の位置とデーターを、簡単に地図上に登録できる。そしてこのアプリは無料で提供されている。

こういったシステムやアプリは、広大な森林をもつオーナーにとっては、画期的な製品だという。
森林の資源量を推定したり、それぞれの樹木の直径を記録したりすることは、紙と鉛筆で武装した多数の軍隊を送り込むような、想像を絶する仕事だったそうだ。
しかし、このシステムのおかげで、林業の近代化がおおいに進展すると期待されている。

このシステムが示唆に富むのは、つぎのふたつの点だと思う。

ひとつは、それが林業という産業の進歩に役立って、利用者に目に見える形で収益を生み、同時に、環境保護を訴えるひとたちにも、議論をする土台を提供できることだ。

もうひとつは、都会のひとの生活を豊かにするものと思われがちなスマホのアプリが、じつは、林業という第一次産業の近代化にも、大いに役にたつんだ、ということだ。


世の中をよくするアイディアというものは、尽きることがない。
僕には、あんまり、浮かんでこないけど。とほほ。