それでも生きていることは素晴らしい、Life is Good!
オプティミズム(楽観主義)とペシミスティック(悲観主義)の間で揺れ動くのが、人間というものだと思う。
そして、なにかを成し遂げる時に、オプティミスティック(楽観的)であることが必須であることは言うまでもない。
その兄弟、バートとジョン・ジェイコブは、毎晩、母に尋ねられたという。
”今日、起きた、なにか素敵なことを話して(Tell me something good that happened today”
1989年、24才と21才だったふたりは、200ドル(約24,000円)を、もうひとりの兄弟から借りて、自分たちのビジネスを始めた。アートとデザインが好きだったので、オリジナルのTシャツを売り始めた。
自分たちのビジネスを始めると、すぐに彼らは気づいた。きちんとしていて(nice)で、尋ねることを恐れなければ、人々はしばしば助けの手を差し伸べてくれることを。
プリント業者は支払いを60日後に猶予してくれたし、ダース単位の注文に、500枚単位の値段にディスカウントしてくれた。
まだ、ソーシャルメディアが勃興する以前の話である。
彼らは通りにテーブルを出して売った。
2200ドル(約26万円)の中古のバンを買って、町から町へ巡った。
ふたりは、お客様にどんなデザインが好きか、徹底的に訊ねてノートに書き留めていった。また、小売店を回って、なにが売れているのか、小売店主たちがなにを求めているのか尋ねた。
1994年、残されたお金が78ドル(約9,300円)になった時、ふたりはやめることも考えた。
だが、閃いたのである。
ここに至っても、やはり、生きていることは素晴らしい、"Life is Good" であると。
生きていることは素晴らしい、Life is Good
彼らはそれの言葉をTシャツにプリントして売りだした。
それは、アパレル企業「Life is Good」が生まれた瞬間であった。
2014年の「Life is Good」の売上収入は1億ドル(約120億円)を超えている。
彼らのウエッブサイトはこちらである。
僕が彼らの起業物語を知ったのはIncの紹介記事で、この記事には彼らの会社の成長が、いかにオプティミズムに立脚していたかということが紹介されている。
また、彼らの会社は、子供たち(彼らによれば大人は子供だったころのオプティミズムを思い出すべきだという)への思いやりを大切にしており、利益の10%をさまざまな困難の中にいる子どもたちを救う活動に費やしている。
100億円企業をつくった彼らは言っている。
自分たちは、ビジネスの戦略や戦術のマスターではない。ポジティブであるという”考え方”のマスターなのである、と。
彼らの物語は今月一日に発売されたこちらの自伝に詳しい。

- 作者: Bert Jacobs,John Jacobs
- 出版社/メーカー: National Geographic
- 発売日: 2015/09/01
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