ミドルのオシャレはシルバーアクセサリーから!?
男前でないってことは、どうあがいたって変えられない。
でも、男前でなくっても、オシャレだなと思わされる人は多くいて、できることなら自分もそうなりたいなとずっと思っているのだが、いつも、どこかで、いや僕なんか、どれだけがんばったってダメだと思ってしまい、そのモチベーションが中折れしてしまう。
折れてしまうと、たとえば、ふと気がつくと靴下に穴が開いていたり、剃り残しの髭がピロンと喉元に残っていたり、爪が伸びていたりして、心底がっかりする。
そして、それが自分の普段の状態なのだと納得してしまうのである。
まずい。
できるビジネスマンはグルーミングや身だしなみにおいて、いつもスキがないなと感心しているのだが、これでは自分が「できない」こと、ディテールに注意を払わない人間であることを公言しながら歩いているようなものではないか。
さらに、ミドルと言われる歳から、もうすぐ、シニアと呼ばれても文句の言えない歳になる。
この意識のままでシニアに突入すれば、ズボンのチャックが開いていても、ああ、あとで閉めようと思うような爺さんになってしまいかねない。
さて、そんな僕が、緊張感を持って身だしなみを整えるための良い方法を発見した。
シルバーアクセサリーをつけるのである。
前にも書いたように、生まれてからこの方、首からなにか余計なものをぶら下げたことはなく、指に結婚指輪以外の何かをはめたこともない。
僕はメンズアクセサリーをつけるような軟派ではないと固く信じていた。
たまたま、先日のパーティで、トラボルタ風の衣装を着たとき、広げた胸に何かないと寂しいということでシルバーのペンダントを購入した。
HEPファイブの専門店に行き、汗をかきかき、若いお兄さんに選んでもらって購入したものだ。
買った日の夜に少しだけつけてみたのと、パーティでつけて、その後はベッドの引き出しに放り込んでおいたのだが、もったいないなと思って、昨日、はじめて、普通の日に朝からつけてみた。
そして、はじめて感じたことがある。
シルバーアクセサリーを首からぶら下げるということは、「自分はおしゃれに気を使ってます」という宣言をするに等しいのである。
この50代後半の、男前でない、僕が、である。
そう思うと、顔の造作は変えられなくても、髭の剃り残しはないかとか、頭の後部の髪が寝癖ではねていないかとか、がとても気になりだした。
いつもより倍の時間をかけて髭を剃り、髪の収まり具合をいろんな角度から見て、くるくるで押さえつけ、シャツに合う靴下を選び題して先に穴が開いていないか丹念に確かめてから履いた。
「お洒落さんだよ!」と宣言する以上、そういったことを疎かにすると、余計にカッコわるいではないか。
胸にぶら下げたシルバーペンダントのおかげで、ほどよい緊張感が生まれたのである。
まあ、いまのところ、写真のようにつけることはできず、誰かに何か言われないかとビクビクしながら、シャツのボタンをもうひとつ上まで留めておいたのだが・・・
それでも、次女の麦は首元にチェーンをみつけて、「悪くないよ」と言ってくれたので、すこしほっとしている。
これは僕の持論だが、シルバーアクセサリーこそが、オトコがオシャレかオシャレでないかを分かつ分水嶺なのである。
もし、ミドルもしくはシニアのあなたが、おしゃれさんになりたければ、まず、シルバーアクセサリーという分水嶺を超えてみせることが、もっとも近道であると、僕はここに断言するものである。
いっさいの異論、僕の上のコーディネートに関する意見を聞くつもりはないので、そのつもりで。