ICHIROYAのブログ

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とくに用事のない最高の休日の最低のブログ~いかに制約が能力を磨くか

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                                                                                       photo by  felicito rustique, jr.

  
 とくに用事のない最高の休日。
 ところが、ブログを書くためには、それが最低の日になる。

 時間があると思ってしまうために、いつもよりはるかに長い時間かかってしまい、気がついたらお昼前ということがよくある。
 時間があるから良いものにしたいという気持ちも強く働く。
 だけど、ブログを定期的に書いている人ならわかってもらえると思うが、執筆にかけた時間と、多くの読み手に受け入れられるかどうかということは、比例しないことの方が多い。
 時間をかけて調べものをして、ある程度一般的なトピックスを書いたと思っても*1、ほとんどレスポンスをいただけず、あろうことか、出来に満足していないけれどせっかく時間をかけたからと思って公開して、批判コメントが集まってしまったこともあった。
 
 そんな感じで、たいてい、暇な最高の休日には、最低の記事しか書けないのである。
 
 「さまざまな制約こそが能力や創造性を伸ばす」とよく言われる。
 僕にそのことをもっとも顕著に思い知らせてくれるのが、この「最高の休日の最低のブログ」なのである。
 今朝もちょうどそんな一日で、そうならないことを祈りながらこれを書いている。

 時間がない時と時間が贅沢にある時では、やはり頭の回転速度が違うような気がする。締め切りの時間が明確であればあるほど、頭の中は高速で回転し、なんとかなってしまう。2年半以上、毎日更新を続けてきたが、時間がないという理由で書けなかったことは1回もなかった。
 「時間が限られている」という制約は、頭のエンジンにターボをかけてくれるような感じだ。
 そのターボのスイッチは、「できれば〇時までになんとかしたいな」程度では入らない。「〇時には何が何でもパソコンを閉じて事務所をでなくてはならない」となってはじめてON!となる。

 お馴染みのClear氏の最新のブログ記事のテーマも、制約がいかにパーフォーマンスのアップに役立つか、そして、それをいかに自分の仕事やクリエイティブな活動に組み込むかという話である。
 その好例として、フットサルがいかに、サッカーの技術を高めてくれるかということを挙げておられた。サッカーよりはるかに狭いコートで、半分以下の人数(フットサルは1チーム5人、サッカーは11人)でおこなうために、一般的なサッカーにくらべて600%もボールに触れる機会が多く、ドリブルなどの技術が速く磨かれるそうだ。
 以前、街路でおこなうストリートサッカーを紹介したことがあるが、ストリートサッカーではコートすらなくルールもさまざまであるなど、さらに制約があり、そこでもドリブルなどのキープ力は驚異的にうまくなるという。  
   

  たしかに、「制約があること」は、さまざまな能力を向上させるための、ひとつのキーポイントなのかもしれない。
 ただし、Clear氏は書いている。「サッカーがうまくなるため」にフットサルをするというのは、間違いであると。つまり、それでは目的が大きすぎる。フットサルをしたからといって、ロングパスはできるようにならないし、サッカー全般についてうまくなるとは限らない。「サッカーでのドリブル・キープ力をあげる」ためにフットサルをする、が正しい「制約」の考え方であると。

 
 Clear氏がみずからに課す制約として考えられることとして、

  1. 時間
  2. リソース
  3. 環境

 を挙げておられる。
 リソースというのは、たとえば、良い写真を撮る練習に、あえてデジカメ一眼ではなくスマホのカメラを使うとか、デジカメでなくプリントのカメラを使うとか、明確に語る技術を磨くために、プレゼンするときに、あえてパワーポイントを使わないというようなことだ。
 環境というのは、制約が自然と発生してしまうような環境をつくってしまってそれを習慣にしてしまえという話で、たとえば、僕の魔の休日には、嫁と必ず午前中に一本映画を見にでかけることを習慣にするというようなことかと思う。

 創造力や能力をあげるために、みずからつくってでも制約を課すということは、ブログだけでなく、さまざまなことに適用できる考え方だなと思った、
 

*1:もちろん、少数の人に特別に届けたいという記事を書くときもある。多く読まれることだけが価値の基準ではない