ICHIROYAのブログ

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銀行強盗で13年の禁固刑を受けた受刑者が訴えること

Law Man: My Story of Robbing Banks, Winning Supreme Court Cases, and Finding Redemption

Law Man: My Story of Robbing Banks, Winning Supreme Court Cases, and Finding Redemption

 

若いころの失敗、自分の浅はかさ、利己的で自分勝手なところを、いまから悔いても始まらない。
それが法律で裁かれるようなものでなければ(幸いにもそうならなければ)、いつか周囲のひとも自分も、忘れてしまうかもしれない。
それを期待して、今を誠実に生きなおすしかない。

しかし、犯罪を犯して、刑事罰を受けてしまえば、それを帳消しにして、社会のなかで真の意味で更生するのは難しいという。

今、アメリカで話題になっている話がある。( たとえば NYT のこの記事 )


ショーン・ホップウッドさんは、23才の時、数件の銀行強盗に関わった。
そのなかには、銃器の使用されたものもあり、彼は147か月の禁固刑を宣告された。
もちろん、彼は情状酌量を求め、更生することを誓ったが、その言葉は裁判官コッフ氏には届かず、13年にも及ぶ刑期が確定した。

量刑は妥当なものと思われたし、裁判官コッフ氏には、ショーンさんがどうしようもないチンピラとしか見えなかったのだ。

しかし、ショーンさんは、監獄内の図書館で法律の勉強を始め、監獄内の法律家になっただけでなく、監獄内にいる受刑者たちのために数多くの訴願(petition)を書いて提出している。その訴願は99%棄却されるのだが、彼の訴願には再審を促す内容が含まれており、彼がかかわった9回の訴願において、すべてが受理されているという。
そして、釈放後、ロースクールに通い、ついに、控訴裁判所の裁判官の法務書記としての職を得た

彼は、現在、38歳。
ショーンさんは、コッフ裁判官に恨みはないという。
自分もたしかに、ひどいチンピラだったと。
ただし、今のアメリカの量刑がそうなっているとはいえ、13年の刑期は長すぎて、ほとんどの受刑者は更生の意欲をつまれてしまう、と。

そして、コッフ裁判官は、あの時のショーンさんの人間性について、見誤ったことを認めている。
また、量刑に間違いはなかったものの、もし受刑者たちの更生を望むなら、60か月(5年)以上の長期刑は、更生の可能性をつぶしてしまう恐れがあるということも、指摘している。

冒頭に張ったのは、ショーンさんの自伝。
評判も上々である。

ショーンさんの人生が、人間性が、アメリカの法制度の量刑のあり方に、一石を投じたことはまちがいのないことのようだ。

銃をもって銀行強盗に入り、13年の禁固刑を受けてさえ、人間はやり直せる可能性があるのだ。
僕がやった若気の至り、犯してしまった間違いも、たしかに取り返しはつかない。
多くの人に迷惑をかけ、苦しめてきた。
だけど、いつまでも悔やんでいても仕方がない。
いつからだって、たった今から、ちゃんと、生きなおすことができるに違いない。


*お願い ~~ アメリカの法律用語がわからないままに訳しましたので、不正確な内容になっています(赤字部分)。コメントでアドバイスいただければ幸いです。