ICHIROYAのブログ

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無料ショッピングカートシステムの本家Shopifyは無料ではない話

今日、はてなブックマークのトップページに

「EC業界の勢力図が一変するかもしれない2」

という記事があがってきており、僕もEC業界の片隅で商売をしているものとして、いったい、何事!と思い、焦って記事を読んだ。

日本の人にはあまり馴染みがないかもしれないが、アメリカにShopifyというサービスがある。Shopifyは、誰でも無料で簡単に店舗が出せるようになるサービスで、何とアメリカではAmazon、eBayに続くアクセス数を誇るECサイトだ。

そういえば、無料で簡単に使えるというショッピングカートのシステムを、ここ半年の間、何度か目にしており、おおっ!その件か、油断した!と思った。
この記事によれば、日本でも始まっているBaseという無料のECサイト構築サービスへの利用がすさまじく伸びており、10万店舗も視野に入っているとのことだ。

えらいことだ。
たしかに、そうなれば、楽天の4万店を大きく上回り、EC勢力図は、大きく変わることになる。

しかし、「無料」というのがひっかかる。
いったい、どんな深慮遠謀がそこにあるというのか。
で、サクッと調べたところ、どうやら、収益化は、店舗が十分集まってから考える、ということらしい。

まあ、たしかに、いろいろとやりかたはあろう。
たとえば、最低限の機能は無料で使えるけど、アクセス解析がしたいとか、スマホ用のサイトを作りたいとか、そういう場合だけ、オプションで、料金が発生する、とか。
もしくは、あるタイミングで、「来月から有料!」ってことも、できないではない。
だって、Baseの利用規約には、こうある。

<11条 本サービスの変更および廃止>   当社は、いつでも本サービスの内容を事前の告知なく、変更または廃止することができるものとします。当社は、変更または廃止により会員に生じた損害には一切責任を負いません。


そういうことか。
すこし合点したので、本家、Shopifyがどうやって事業を継続しているのか調べてみた。
で、すぐに、わかったのだけど、本家Shopifyは無料ではない、のである。

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これがShopifyの価格表である。
無料なのは、14日間だけで、あとは、月額利用料がかかり、29ドル、59ドル、179ドルのいずれか、となっている。(こちら

上記の記事では、「無料」ということが、記事の柱になっており、そこが崩れると、おかしなことになる。

僕が間違っているのかと思いさらにWikiのページなどを読んでも、やはり、取引ごとにかかる手数料は0%から、と書いてあるが、月額利用料が「無料」とは書いていない。

う~~ん、まだ、半信半疑であるが、たぶん、僕があっていると思う。

となると、この話は、いったい、どういうことになるんだろう。

僕が知った範囲で、少なくとも、いまの時点で確かなことは、

*完全無料のショッピングサイト構築サービスで、多数の利用者を集め、無料のまま継続するビジネスモデルだとすると、アメリカにもない、まったく新しいビジネスモデルになる

*何万という利用者を集めれることができれば、たしかに、それが大きな収益を生む可能性があること

*そして、この「無料」ということが、本当にこのビジネスモデルの核なのかどうなのか、今のところ、わからないということ

である。

それにしても、僕は、このブログの記事を、まったく鵜呑みにして読んだ。
こうして、記事を書こうとしなければ、「Shopify」は無料!そして、日本でも、無料のサービスが、今後大きく伸びて主流になる、と思ったままだったろう。

この記事は、Twitterはてなブックマーク、FBなどを通じて拡散していく。
かくいう僕も、FBとTwitterで、この記事の拡散に一役買ってしまっているのである。
人に紹介するときは、ちゃんと、調べてからでないとだめだな、と猛省中だ。

で、きっと、ろくに元ページにあたりもせずに、鵜呑みにして、拡散していくことって、こうやって起きるんだろうな。

危ない、危ない。

ひょっとすると、僕の認識にも誤りがあるかもしれないので、間違っていたら、コメントいただけるとありがたい。