我らニッポンジンというのは、たいしたものだと思われている反面、どうしようもない鼻つまみの連中だ、とも思われている。
たとえば、魚の話だ。
早く、連中の口をふさがなければ、世界中の魚という魚を食い尽くして、この地球の海から、魚がいなくなっちまうぜ、と。
なんせ、あと数年で、太平洋のマグロは食い尽くしてしまうし(参照サイト、参照サイト)、そもそも世界のウナギの7割、タコの6割、イカの3割は、ニホンジンさまが、お食べになっているのだ。
美食を求め、流通を改善し、世界にその供給先を探しまわって達成した素晴らしい成果なのだろうが、さすがに、ちょっとやり過ぎの気がする。
たぶん、「きょうも、ウナギ丼にしょうか!」「回転寿司でマグロたらふく食いたい!」などと盛り上がっているニッポンジンには、そういった目で見られているという自覚が足りないのであろう。
世間様からどう見られているのかということには、誰よりも敏感な、ニッポンジンのことである。
そういう眼を知れば、恥じ入って、ちょっとは、食生活を変えようというものだ。
ところで、イギリスの小さな町、トッドモーデン(Todmodern)という町は、2018年までに町の食料をすべて自給する、という野心的な目標を立てている(Incredible Edible Todmdern Project )。
いまでは、町をあげた活動となっているが、そもそもの始まりは、4年前。ふたりの住人が、町中を菜園にしようと、バス停や駐車場に野菜の種を撒いて育て始めた。警察の眼を盗んで始めたその活動は、ゲリラ・ガーデニングと呼ばれた。
やがてその活動は、町のコミュニティに受け入れられ、町をあげて、上記のプロジェクトに取り組むようになったのである。
小学校に野菜畑が、老人ホームに果樹園が、駅や交番の裏手に野菜畑が、つくられている。
現在では、下のGoogleマップに示されたように、町のいたるところに、野菜やフルーツが植えられており、すでに卵にいたっては、完全に自給自足を達成している、という。
そして、公共の場所に、ボランティアによって育てられた野菜や果物は、誰もが無料で食べることができるのである。
その運動は町を変え、養鶏、ジャム製造などの新しい雇用も生み出している。
素晴らしい、話ではないか!
上の動画を見れば、この町のひとたちが、いかに、誇りをもって、また、楽しんで、このプロジェクトに取り組んでいるかがわかる。
まさに、彼らは、町をあげて、発信しているのだ。
先進国の、我らの生活を、真にサステナブルな生活にするためには、どうしたら良いのか、ということを。
ふ~~ん、素晴らしいね、と。
で、お腹すいたな。
回転寿司にでも、行こか。
なんて、言わないでね!